9.11への道
アメリカでテレビ放映されクリントン政権の無責任ぶりが話題になった5時間のドキュメンタリー・ドラマです。
テレビ・ドラマは映画に劣るという先入観がありましたが、これは別格とも云える出来でした。
911独立調査委員会の報告書をベースに、おそらくは膨大な予算を使い、映画では上映しきれない長尺をまとめあげた腕力は相当なものです。
見る側としては、実際に起きた事件であり、2機目の衝突はライブで見ていたので、あの衝撃の生々しさが蘇り怖いです。
この辺は実録の強みですが、それが生かせる説得力を持っています。
ドラマは時間軸をジャンプさせながら、93年2月のWTC駐車場爆破事件から始まります。
その時からWTCを倒壊させる、というのは悲願だったわけです。
それから、なんで、こうして、こうなったか、という延々8年半の経緯が迫力をもって描かれていて、まさに現代史の1ページのドラマは成功していると思いました。
アフガニスタンやパキスタンでの映像は、無数ともいえるエキストラを動かし、砂塵と廃墟の中にコーランが流れるさまは本物と見まがうばかり。
モチロン途中途中には、テレビで見慣れたニュース映像がはさまり現実感は嫌でもアップ。
顔を知っているオルブライトやマスード、オマルなんて、改めて見ると違うのだけれど、
途中のブッシュ大統領なんかが本物の映像なので、とてもリアルに感じました。
「おまえを背の高い人に会わせる」なんてセリフはゾックとしますよ。
実感したこと
1)どんな組織も実力は現場力に出る。
名もない空港保安委員や税関職員が大きな活躍をしています。
いくら上が優秀でも結局、現場がダメならダメなんでしょうね。
これは企業でいうと、ソニーがダメでトヨタが良いのに繋がりますかね。
2)クリントン政権の無能ぶりが目立ちますが、結局、事なかれ主義の敗北なんだろうな。
でも現実に自分が、その立場にたったら保身を考えてリスクはとり難いよね。
それから後からの理屈はいくらでも付く、というのも実感します。
投機で言えば、チャートを見て、
「ほら、この高値で買い持ちを閉じて、新規で売り、それはこの安値で買い戻し」、
なんていくらでも言えるのだけれど、その場に自分が立つと難しいモノ。
だからこういう組織で仕事をされるなら、リスクを取りやすい環境にしておかないとダメでしょうね。
その点、日本はどうなんでしょうか?
ダメなんでしょうね(笑
3)髭を生やし、ターバンを巻き、自動小銃片手に歩きまわるムジャヒディーンの連中は、どことなく生き生きしていました。
暴力は許されるものではないし、悲劇だけれど、男ってやっぱり、朝から晩まで書類仕事をするよりも、戦いに燃える生き物なのだと思うよ。
機会があったら見といて良い1本です。
5時間だけど、前後編に別れているから分けて観てください。


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