「シュレック」は子供向けのアニメだと思ったわりには楽しめる映画でした。
しかしこれはその「2」です。
映画には、2は1に90%以上の確率で劣る、という法則があります。
ところがこれは1以上に面白い映画でした。
この映画は、キャラクターデザインと映像は、CGに莫大な予算を掛けて力業でやり抜き、
後は手慣れたアメリカン・コメディを被せる、という異種混成作品なのでした。
人が演じることが出来ないような突拍子のない展開や絵柄も、CGアニメなら無理なくウケルだろう、という思惑が見事に成功しています。
だから映画館に連れて来てもらった子供より、連れて行った大人の方が笑える作品なのではないでしょうか。
実際に「エイリアン」「ミッション・インポシッブル」「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ:この音楽をバックにクライママックスのアクションになりますが見所です!」「フラッシュ・ダンス」「ゴースト・バスターズ」などなどを題材に連発するギャクは、あんまり小さいお子様たちは元ネタを知らないシーンも多いのでは。
ロデオドライブ風の道路に「ヴェルサーチェリー」があって、逃走する犯人を追う犯罪中継TVから、暗いバーの奥にある秘密の部屋など、すべてハリウッドの記憶の倉庫から引きだされたような風景を、一見何気なくしかしその実、非常に巧みに再現しているのはてたまらく楽しいです。
セリフも生きていて
長旅では「せめて機内上映くらいないと退屈だよ」(笑
「暗くなって雨が降ってきてフィオナのパパが殺し屋を差し向けただけさ」
ここは、しんみり路線の定番でしょう。
「喋る動物キャラはいらないの。俺と被るだろうが」
は、実際の映画製作でも俳優同士、良くあるんだろうなぁ、なんて思いました。
新キャラクターで出てくるマスク・オブ・ゾロ風の「長靴をはいた猫」が素晴らしい。
特にキメ・ポーズは絶品の可愛らしさ。
吹き替えのアントニオ・バンデラスって、2枚目ラテンの濃い系キャラでありながら、なんか間が抜けている処があるけど、この猫もハードボイルドぶってるクセに「・・なんとかだニャア」なんて言うかと思うと、バー・カウンターで「月曜は憂鬱だぜ」なんてつぶやきます。
シュレック、ドンキーに加えこの猫の登場で、映画はもう退屈とは無縁になります。
使われる音楽もイイです。特にD・ボウイの「チェンジズ」の使い処は良かったなぁ。
このセンスだけでも連発される小ネタが全部高水準なのがわかります。
それにしてもCGアニメの虚像たちは魅力的に良く動く。
散々笑ってからふと考えると、
コンピューターの創り出す虚像に魅了されるなんてホント、21世紀的なSFの世界ですよね。
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