コメディ映画

December 01, 2006

キャプテン・ウルフ

ヴィン・ディーゼルは海軍特殊部隊の精鋭コマンドー。
でも今回に任務は、子だくさん家族のハウス・キーパー。

スタローン、シュワルツネッガーもやりましたが肉体派アクション俳優として成功すると、合間に出るようなお約束のコメディです。

見る方は、ヴィンがカッコ良く活躍した映画を知っているので、赤ちゃんを抱いてうろたえているだけで笑いが取れるというのが楽なとこ。
実績を生かせるわけですね。

この映画でヴィンは、筋肉はモリモリだけどアクションの小技が下手なのがバレテしまいましたね。
J・チェン並みにとはいいませんが、もうちょっとキレが欲しかった。
でもヴィンの顔の怖さをギャグにして、ドアを開けた女の子が悲鳴を上げたり、「サウンド・オブ・ミュージック」の登場シーンを上手くイメージさせたり、話し自体はディズニーらしく工夫されてます。

まあ、ヴィン好きの人は、気軽にお楽しみという1本です。

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October 25, 2006

奥さまは魔女@N・キッドマン

昭和の日本で、「ごく普通の二人はごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。でも唯一つ違っていたのは、奥様は魔女だったのです。」
という中村正さんのオープニング・ナレーションとともに始まった「奥様は魔女」
ワクワクしながら見てました。
懐かしいですよね。
現代のJ・アニメもスゴイと思うのですが、あの頃のアメリカTVドラマの影響力たるや絶大でした。

これはN・キッドマン主演のリメリク作品と思ったら、楽しみにしていたドラマは、劇中劇のカタチになっていて、
本物の魔女のキッドマンが売れなくなった主演俳優に口説かれてリメイク版の「奥様は魔女」に出演し、恋をして、裏切られて・・・というストーリー。

メタ的構造(笑)と云えば云えるのですが、あまり成功してません。
あの「奥様は魔女」という題名を名乗るのなら真正面からリメイクして欲しかった。
相手役の俳優が嫌な奴という設定なんですが、ホントに魅力がないんだからツライよ。

ただちょっと老けたN・キッドマンは可愛らしかったです。
「デイズ・オブ・サンダー」で初めて観た時は、抜群の美貌とスタイルとは思っても、目つきが鋭く背は高く、ブロンドをなびかせて、見ているだけでなんか気後れしてしまうような印象でしたが、年とともに丸くなって親近感がわいてきます。

まぁコアなキッドマンファンには良いのでしょうが、「奥様は魔女」ファンは見る必要なしって感じですね。

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August 03, 2006

恋のミニスカウエポン

「恋のミニスカウエポン」・・・題名に釣られて観てしまった訳だが「恋のミニスカウエポン」という記事を書くのはどうかと思う。
しかし私は書かねばらならい。
この映画の魅力は「D.E.B.S.」という無味乾燥な原題に「恋のミススカウエポン」と付けた宣伝マンのセンスだけであることを伝える為に。

なんてな。
イヤー、ツマラナカッタです。
期待していたサービス・カットもないし、話しはタルイし観るとこなし。
男性のみなさんは、くれぐれも秀逸な題名に釣られないように!

ps
この映画で履かれているミニスカは、海外でcoolとされる渋谷のコギャルファッションでしょうか?
足の長いアチラの方には似合いませんね。

ps
ルーシー・ダイアモンドという名前が出てくるのだけれど、これはあの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド」とどっかで掛けてあるのでしょうか?

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運命じゃない人

精密なジグソーパズルを思わせる驚愕の脚本。
僅かなピースまで手抜きのない構成には驚かされました。


映画は一晩の出来事を5人の登場人物で語り尽くします。
婚約者にフラレタ女性、人のイイ会社員、トッポイ探偵、金に強かな女、ヤクザの組長、この5人が各々の挿話を持ちそれが一点の時間を軸として絶妙に絡みます。
さらなる驚きはその超絶技巧に加え、すべての登場人物のキャラクターが立ち魅力的でカタルシスと上質のユーモアに溢れ、その間の何気ない映像まで剃刀の刃も入らぬ細心の工夫に満ちていることです。
自転車に乗るシーンでの可笑しさ、レストランでの説教にはうなずかされてしまう小癪さ。最後の最後まで驚きに満ちた作品です。

その細密画像に命を注いだ俳優女優の5人も見事でした。
個人的には探偵役の山中聡が良かったな。

しかし内田けんじさん、良く書き上げたなぁ・・・
どうしてもって言うならハリウッドにリメイクさせてやってもイイよ。
ね!

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July 17, 2006

カンフーハッスル

香港ギャグはなんとなくお下劣で嫌いだし、カンフーアクションのそれほど好きじゃない。(アクション映画自体に与えた影響は大したモノだと思うけど)
ましてサッカーをネタに笑いを取るのは難しいんじゃないの、という訳でスルーしていた「少林サッカー」!
実際に見たら笑って笑って、感動までしてしまった私です。


この映画はそのC・シンチ―の次作ですが心配だったのは「カンフー」に戻ってしまったこと。
ありきたりの展開だったら退屈かな?と思ってました。
でも「少林サッカー」で散々楽しませてもらったので、ウラを返すというか、少々ツマラナクても付き合おう、と観はじめました。

案の定、古き良きギャング映画のパロディですか? 狙った冒頭はイマイチで、やっぱりな、だったのですが、マカロニ・ウエスタン風に登場するC・シンチーが「もうサッカーはやらない」というセリフなんかワクワク。
この人のキャラクター好きだ。
ギャグもアパートで喧嘩相手を選ぶシーンでまず爆笑。
それから後もダレて来たかなーと思うとC・シンチーが出てきてオモシロくなる。
俺かなりファンになってんのかも。

この映画は名作からのパロディが多いです。
分かりやすいのは「シャイニング」と「マトリックス」だけど「羊たち・・」を思わせる設定もあるし如何にもセットです的な背景は「ワン・フロム・ザ・ハート」とか「ディック・トレーシー」みたいでもある。
気をつければもっと見つけられると思います。

話の展開は、ドンドン大げさになるアクションをCGギャグで積み重ね、サイドストーリーに友情と淡い恋を挟むという前作と同じパターンですが、恋の相手が屋台の女性だったのにはビックリ。
なんか屋台によっぽど思い入れがあるのかC・シンチー?
ラストもセンチメンタルで良かったな。
この辺も好きだ。
「少林サッカー」ほどじゃないけど個人的にはかなり笑えました。

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March 21, 2006

レーシング・ストライプス

競馬に勝つことを夢みるシマウマの物語。
子供向け映画ですがシマウマと、CGの「刺し蝿」コンビが可愛らしいので記事にしました。

フェラーリやポルシェなどのエンブレムは跳ね馬、アメリカにはマスタングがあり、アチラではスポーツカーはサラブレッドの化身のようですが、私はどうも馬ってダメです。
バイクで180キロは怖くなくても、馬に乗るのは怖いんだよね。
その点、足が短くて小柄なシマウマは可愛いです。
寂しげに尻尾を振っていたりすると、そこはかとない哀愁が漂うとこがイイね。

映画では、緑の芝を走るサラブレッド(輝きの暗喩)に憧れるシマウマのストライプス(主人公のシマウマの名前)は、周囲に励まされハンデを追った境遇から奮い立ちます。
それを育てるのはやはり挫折から一度は引退した調教師です。
いわば「負け犬」どうしが夢を戦い取るロッキー・タイプの映画ですね。
出来はまぁまぁです。

ただ途中、ラップを歌うCGの刺し蝿コンビがイインだ。
ストライプスがシマウマであることに落ち込んでいると、
「オイラなんか餓鬼んときはうじ虫だぜ。誰も撫ぜてなんかくれなかった」
この前向きな姿勢がイイヨな(笑

後は騎手役の小柄な女の子が可愛いです。
シマウマへ騎乗している姿が異様に似合うピッタリの取り合わせでした。

小さなお子さんなら喜ぶと思います。
大人はあんまり期待しないで見て下さい。

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January 20, 2006

ハッピー・フライト

主演はアメリカ人に人気のグウィネス・パルトロウ。
こういうキツネタイプの女性は好みではないのでどこが良いのか、と思ったら不遜にも「ダイヤルMを回せ」をリメイクしやがる。
ヒッチコックとグレース・ケリーの神コンビに挑むとは、と驚いていたら、イブニングドレス姿でゆったりと歩きながら唇に指をあてる姿がエレガントでまいってしまった。

この映画はそんなクール・ビューティのG・パルトロウが、
「この町から出来るだけ遠くに行きたい」という願いを胸に奮闘する田舎娘の役。
これが巧い。
というか多分この人、クールというより、デカクてお人好しでちょっと抜けているけどガンバリ屋!という方が地に近いんではないでしょうか。
彼女は、客室乗務員になって「パリ行き、ファーストクラス、国際線」を目指します。

ともかくけなげに頑張るグウィネスが可愛いです。
掛かってきた電話に出る時のお間抜けな歩き方。
パリではいかにも「おフランスざます」という曲に、ファションが真黄色いコートにベレー帽!
ほとんど「おそまつくん」の「イヤミ」状態です。
さらに傘までさして歩いてくれる。
こういう自分のダサさを巧みに使って笑わせてくれるアメリカ人のセンスは大したモンだよ。

それからキャンデス・バーゲンがカリスマ・スッチー役で素晴らしい演技です!(笑
みんなをコロニアル風の邸宅で出迎える時は、玄関バルコニーから片手を上げて
「ようこそ当機に!」(←スッチーってこういうとこありますよね、笑)って敬礼するとこは、バックにかかる曲も含めてかなり笑えます。
それから「私が発案した」というポーズをするのですが、ここも爆笑しました。
後は伝説の指導教官役でマイク・マイヤーズ。
やっぱり達者に笑わせて、最後のシーンはちょっとしんみりさせたりしてギャラ分は働いてます。

それにしてもアメリカ人はパリが好きだ。
これだからフランス人がイイ気になるんだよな。
あっという間にドイツにヤラレテ泣いていたくせに。
それを救ったのがアメリカなのにまたく恩義を感じてない。
悔しいなぁ。
日本もこういう文化力を目指すべきですね。

使われる曲もみんなベタベタなんだけど、ラスト、シンディ・ローパーの「タイム・アフター・タイム」が被るとこは良かったです。
思い切りB級の映画ですが、出演者がみんな楽しそうにやっていて、疲れている時なんかに観るにはイイんではないでしょか。

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November 28, 2005

シュレック2

「シュレック」は子供向けのアニメだと思ったわりには楽しめる映画でした。
しかしこれはその「2」です。
映画には、2は1に90%以上の確率で劣る、という法則があります。
ところがこれは1以上に面白い映画でした。

この映画は、キャラクターデザインと映像は、CGに莫大な予算を掛けて力業でやり抜き、
後は手慣れたアメリカン・コメディを被せる、という異種混成作品なのでした。
人が演じることが出来ないような突拍子のない展開や絵柄も、CGアニメなら無理なくウケルだろう、という思惑が見事に成功しています。

だから映画館に連れて来てもらった子供より、連れて行った大人の方が笑える作品なのではないでしょうか。
実際に「エイリアン」「ミッション・インポシッブル」「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ:この音楽をバックにクライママックスのアクションになりますが見所です!」「フラッシュ・ダンス」「ゴースト・バスターズ」などなどを題材に連発するギャクは、あんまり小さいお子様たちは元ネタを知らないシーンも多いのでは。

ロデオドライブ風の道路に「ヴェルサーチェリー」があって、逃走する犯人を追う犯罪中継TVから、暗いバーの奥にある秘密の部屋など、すべてハリウッドの記憶の倉庫から引きだされたような風景を、一見何気なくしかしその実、非常に巧みに再現しているのはてたまらく楽しいです。

セリフも生きていて
長旅では「せめて機内上映くらいないと退屈だよ」(笑
「暗くなって雨が降ってきてフィオナのパパが殺し屋を差し向けただけさ」
ここは、しんみり路線の定番でしょう。
「喋る動物キャラはいらないの。俺と被るだろうが」
は、実際の映画製作でも俳優同士、良くあるんだろうなぁ、なんて思いました。

新キャラクターで出てくるマスク・オブ・ゾロ風の「長靴をはいた猫」が素晴らしい。
特にキメ・ポーズは絶品の可愛らしさ。
吹き替えのアントニオ・バンデラスって、2枚目ラテンの濃い系キャラでありながら、なんか間が抜けている処があるけど、この猫もハードボイルドぶってるクセに「・・なんとかだニャア」なんて言うかと思うと、バー・カウンターで「月曜は憂鬱だぜ」なんてつぶやきます。
シュレック、ドンキーに加えこの猫の登場で、映画はもう退屈とは無縁になります。

使われる音楽もイイです。特にD・ボウイの「チェンジズ」の使い処は良かったなぁ。
このセンスだけでも連発される小ネタが全部高水準なのがわかります。

それにしてもCGアニメの虚像たちは魅力的に良く動く。
散々笑ってからふと考えると、
コンピューターの創り出す虚像に魅了されるなんてホント、21世紀的なSFの世界ですよね。

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November 15, 2005

ファインディング・ニモ

子供向けのCGアニメかと思ったら「本物の映画」でした。
社債の格下げが問題視されるGMなどのアメリカ製造業に比べると、映像産業は本気ですね。

話しの骨格はカクレクマノミという小魚、マーリンが人間に捕らわれペットにされてしまった子魚ニモを助ける物語。
問題は、
1)アニメにしても、この難しすぎる設定が巧くまとまるのか?
2)どうもキャラクター造形に魅力が乏しいディズニーアニメに魅力を与えられるのか?
です。

まず観客は想像を越える鮮やかな色彩と小さな動きにまでリアリティのある、3DCGで描かれる海中の美しさに驚かされます。

冒険の旅は、ドリーと出会うことによりバディ・ムーヴィー(相棒モノ)の形式をとりますが、アメリカ映画が最も得意なパターンが実はこのバディ・ムーヴィーです。
そして映画は熟練した格闘家のように、自分の得意領域に引き込むと、後はハリウッド映画、黄金のフィニッシュ・ホールドで決めていきます。
「勇気をもって試練と戦い、友情と知恵で困難を乗り越える!」
です。
こうなれば、もう誰もアメリカ様には敵いませんね。

秀逸だったのが、準主役のドリーの性格設定でした。
最初はこれでまともな話しになるのか?
とすら思える極端はキャラクターですが、
話しが進むにつれ真面目過ぎるマーリンとの対比が鮮やかで、トリックスターとしてストーリーを引っ張ります。

要所要所で会うサメや(イルカのくだりや、アメリカ人のとこなど笑わせる。交代で告白するとこは、やはりアメリカ人がよくやる集団カウンセリングの形式ですね)
優しい海亀達、ハードボイルドなエンゼル・フィッシュなど、ドラマが続く中で出会う人物造詣(魚造詣?)がみなよくて、各所での映像もアイデアが豊富でていねいに作りこまれています。
アカデミー賞受賞にも大ヒットにも充分値する作品でした。

ps
木梨憲武が、マーリン役で素晴らしい吹き替えをしています。
字幕バージョンよりオススメです。

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October 08, 2005

レディ・キラーズ

絶妙な計算と高い技量の上で鳴り響くゴスペル!
コーエン兄弟の技巧がたっぷりと味わえます。

舞台はミシシッピ州の静かな田舎町。でも河の上にはカジノ船が浮かび、
それを狙うトム・ハンクスをリーダーとする強盗団、と一人のタフなレディ(黒人女性)の話しです。

映画の冒頭、河をゆっくりと下る塵運搬船の映像が、バックに流れるゴスペルとマッチしてやたらとイイ。
これは何とも味の深いシーンだなぁ、ファースト・シーンだけにするにはもったいない、
と思うとこのシーンが1種の狂言回しになっていて何度も出てきます。

主演のトム・ハンクスは見直しました。
この人は個性派であっても、これほど巧いとは思いませんでした。
口ばっかりの清掃係の黒人、どことなく怪しい髭の爆薬担当者、腕が太いだけではなかった白人の若者、安紳士風の裏側に狂暴さを持つ中国系、いつも抜け出すカワイイ猫ちゃんのつぶらな瞳までみんなホントウに巧いです。
そして各々が演じるキャラクターらしい笑いを振り撒きます。

ただコーエン兄弟はとって俳優達は、自分の創り出すスクリーンの上に組み立てられるパズルのピースですね。俳優達に最高の演技をさせながら決して手綱は外さない。
俳優の魅力はあくまで作品の為に、です。

終始どこかに郷愁を感じさせる色合いに染められた映画は弛み無く進み、
後半の畳み掛ける展開の妙は名人の落語のようで、わかっていてもその呼吸に唸らされます。

最後の最後まで完璧に演じられるゴスペル劇。
何気なく映されるアレまでファースト・シーンからの伏線だもんなぁ。
名人芸を堪能して下さい。

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September 22, 2005

スクール・オブ・ロック

名門私立小学校に、オチコボレのロックン・ローラが代用教員としてやってきて・・

はい、この設定だけでもうラストまで分かりますね。
そうです。その通りの展開です。
落ち込んだ導入部からハチャメチャな展開、葛藤と不運をユーモアで乗り越え、最大の試練を助け合う、
そして感動のクライマックスへ・・・
問題はそれが面白いかどうか?
楽しかったです。

まず主演のジャック・ブラックが素晴らしい。
終業時間に、あれだけ嬉しげに走れる男はそうはいないよ(笑

あの一目散の走りは、退屈な日常からの逃走のメタファーなんですね。
そしてそれはそのまま=ロックでもある、と。(以上2行は冗談だよ)
子供達に初めてスモーク・オン・ザ・ウォーターを教えていくシーンは、ワクワクするほど楽しい。
時間割のシーンから、ロックの歴史を教えるとこもいいなぁ。
自作の曲の歌詞や、突然演奏を始めるとこなど、ひたすらバカらしくてともかく笑う。
傑作なのは、「ロックは反抗だ」で生徒をノラせといて、オチまである。
活き活きした笑い声が残っているけどアレは本気で笑っているんじゃないだろうか?

学校モノに宿命の子供達のキャラクター造りもいいです。
子供達とジャック・ブラックとのやり取りが脚本段階から良く出来ていると思います。
ジェフ・ベックに似た男の子、ブランドのドラマー、マネージャー役のネゴシエーター、コーラスの3人組み、
ベースの女の子なんて、クールに見違える変身ぶり。
大人では女性校長が魅力的でした。
こういうサブキャラが立っていると映画は締まります。

「あきらめろ、人生は必ず負けるからだ」と言っていたのが。
「レッツ!ロック!」と叫ぶ辺りはではもうカタルシスの爆発を待つのみ。


「1ステージが世界を変える」
そう本当にロックの世界はそうだった。
走馬灯のように1ステージで世界を変えたロッカーが目に浮びました。
でも最初に出る名前がレッドゼップ、イエスにラモーンズにセックス・ピストルズ、Pフロイドの狂気、WHOにジミヘン、いきなりやる曲がスモーク・オン、車中の曲が、移民の歌・・・少し寂しいね。
やっぱ最近はラップですか?

「ロックの神様、ゴッド・ロック」って言ってますね。
ヤハウェ以外の神がいたとは、知りませんでした。

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August 10, 2005

ディボース・ショウ

キャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演で「ディボース・ショウ」
富豪と離婚するたびに巨額の慰謝料をせしめる彼女に対するは、離婚訴訟専門のやり手弁護士G・クルーニー。
あまりにも狙いがあからさまではないのか? というツッコミを入れたくなるようなコーエン兄弟の映画です。

圧倒的なのがキャサリン・ゼタ=ジョーンズの演じるマリリン。
セレブな奥様方が居並ぶテラスに現れた瞬間、周囲を圧倒し主役に納まっている存在感はまさに別格の迫力。
こんなのが相手で大丈夫かジョージ?
まさに「場所を得た」キャサリンの迫力に吹っ飛ばされるか、と思ったけどG・クルーニーは三枚目路線で真正面からの激突をさけ、アウト・ボックスする戦法でした。
いや、それでも立派に対抗していたよジョージ。この映画のキャサリンは全盛期のタイソンばりの迫力だったから、フルラウンド対抗出来ただけでも立派です。

アメリカの上質なコメディらしく細部の工夫が凝っています。
自宅の白亜のプールにくつろぐキャサリンと先輩のやり手女性のバックに流れる曲がエディット・ピアフ(生涯を純粋な愛に捧げました)の皮肉!

テニスの練習をしているG・クルーニーの脇で、癒し系の笑顔を浮かべている部下のTシャツには大きくObjection! 

「これからは冷笑と略奪の為でなく、愛と献身に生きます!」、と感動的なスピーチを終えるG・クルーニーがバーに飛び込んで注文するのが最高級のスコッチ!
そこからTVでカラクリを知るのは、あの番組です。(←ここは安直だったかな)

ストーリー自体は、まぁお約束の展開ですが、輝くようなシルクのベットカバーの上に押し倒されるゼタ=ジョーンズの美しさとG・クルーニーのお笑いのセンスを楽しむだけでも良い映画です。

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May 30, 2005

キューティ・ブロンド/ハッピーMAX

この前作「キューティ・ブロンド」は、とても楽しい成功作だったので楽しみにしていました。
ところがこれはゼンゼンダメ!
まったく映画に入っていけない。
同じ主演で同じノリ、要するに積極的な主人公がお堅い世界に体当たり!
という同じ設定なのにね。

そこで理由を考えてみた。
前作は主人公のリーズ・ウィザースプーンが、政界を目指しハーバードに行く恋人に捨てられるのを見返す話だ。
主人公はブロンド美人でブランド物が似合うお金持ちのお嬢さんだけど、お勉強の世界ではオチこぼれ。
そこをガッツとポジティブ・シィンキングで一念発起して頑張る。
派手な格好も八方破れの性格もそのままだけど正義感はある。
DVに悩む貧乏な女性も助けちゃう。
格式ばった判事たちやロー・スクールの連中が嫌味なエリート意識ふんぷんで、
エル!俺達は味方だぞ、って気分になる。
共感出来るよね。

今回は恋人と結婚が決まってペットのチワワの親に招待状を出そうとしたら、
その親犬が化粧品会社の実験犬になっているのを救い出すというお話。
俺はこういう話に理屈はいらない、と思っていたし、多分制作する方も小技大技とノリの良さで笑わせれば成功と思っていたのだと思うけど、やっぱり前提になる大枠は大事なんだね。

今回は動物を救うといっても、動物実験を止めさせてどうなる、って思ってしまう。
犬の親を見つけてくるのにボストン1値段の高い探偵を雇う境遇の女が奇麗事を言うな!
派手なブランド物の服を着て、アウディのオープンに乗って、ヴェルサーチの特別会員で、
相手の男がエリート弁護士で人格者で優しくて、自分は美人でスタイル抜群で弁護士でもあるという、
全部を持っているオンナが、ペットのチワワの親の心配をしててもねぇ・・

あれだけ大騒ぎして法曹界に入って、見つけた社会的問題がワンコの親の話しかい、と。

こういうエリートが動物愛護という時、世界の目は案外冷たい。
餓えている人類を先に救え、と思ってしまうね。
こういう具合に観客が冷静なことを、思いだしたら映画は失敗ですね。

いい気になってんなぁ、というネガティブな感情が見ているあいだ中つきまとい、
映画ではお約束の都合の良い偶然にもシラケルだけだ。

リーズ・ウィザースプーン自身も年を取って、痩せて頬骨が目立ち
天真爛漫という役どころはもう少しイタイ感じでした。

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April 18, 2005

ブルース・オールマイティ

出世争いに敗れたTVレポーター、ブルース(ジム・キャリー)はヤケになって神様を毒つきます。
それに呆れた神様は彼に自分の代行させることにして・・

こういう「作り話」を語らせると、悪達者なほど巧いのがハリウッド。
主演のジム・キャリーはアクの強い個性で引っ張り、
それを神様役のモーガン・フリーマンは父性を感じさせる器の大きな演技で受け止めます。
主演女優はジェニファー・アトキンス、大ヒットTVコメディ「フレンズ」のレイチェル役にして、
B・ピットと離婚した美女です。

全体がとても巧みです。
まず神様のオフィスの風景。神様のオフィスの映像化って言われてみたら難しいでしょ。
それを実に何気なくセンス良く作ってあると思います。

黙々と掃除をしているのは1種のメタファーになっていてこれも何気なくカッコいいよね。
その後はペースよくギャグを連発していきます。突き出した手の瞬間芸、からモーゼの奇跡のパロディ、
びっくりしたのは検索エンジンの名前、なるほどと思ったけど巧すぎる。

半ば力に慣れたブルース。着々と自分の野望と神様の代行を進めて行く過程でも笑わせますが、
物語りを進める上では、必ず「カセ」が必要になる訳です。
万能だから、なんでも出来ました!
では観客はハラハラできません。
その枷を愛にもってくる。定番だけど効果的。
ここでジェニファー・アトキンスの力が他の2人に及ばないのが惜しい。
これで3つどもえで盛り上がれば、この映画、ロケットのごとく天高く舞い上がれたかもでした。
逆にジム・キャリーだの、モーガン・フリーマンってスゴイなんだなぁ、と思いますね。

そして後半、もう話しの構造は見えてますよね。
神様役は大変なんです。
体操競技なら着地点を観客は見てるいのですけど、これも巧い。

「海を割ってみせるなんて手品みたいなものさ。でも母親が子供を育てるのは真の奇跡さ」
向こうの脚本家は、洒落たこと言うんだよな。

「人は日常の中で奇跡を行う力がある」
明日からの日常生活とお仕事、みなさん頑張ってみますかね。

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October 15, 2004

アナライズ・ユー

配役も同じ「アナライズ・ミー」の続編です。

美貌や肉体で魅惑する俳優や女優と違い、デ・ニーロはハリウッド映画における演技の基準、クオリティの水準を変えてしまった役者だと思っていた。
そしてそれは、美貌や筋肉の張りとは違い、年齢による衰弱を免れ永遠なのではないか? という幻想を、ファンは勝手に持っていた。少なくとも私は持っていたのだ。

その無惨な解答が、この映画にはある。
映画自体はビリークリスタルを始めとして充実し、脚本や演出、カメラも手練れが総動員されて悪い出来ではない。

しかし悲惨な「トゥ・ナイト」ではあった。
エンドロールのNGシーンも観ていてなにか悲しかった。
全盛期のデ・ニーロは、下らないNGで吹き出すような男ではなかったと信じたいよ。

「アナライズ・ミー」の製作が1999年、「ユー」が2002年です。
この間にデ・ニーロからなんらか魔法が失われてしまったのでしょうね。

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