経済・政治・国際

January 07, 2014

1分間エコノミクス JCプール、RMラロー@時代を感じるのもまた一興

題名通り、マクロ及びミクロ経済学の要点を、若者と教授の対話形式にまとめて一項目当り1分で説明します、という本です。
実際に分かりやすいのは確かなんですが、いかんせん古い本なんで、「投資は金利に依存する。実際の処、すべては金利に依存している」なんて箇所を読むとつくづく経済学って変わるよね、感慨も新たです。
それでも「マクロ経済学とは、失業とインフレのトレードオフを研究する学問」とか、経済政策は、「財政(課税と政府支出)を行う政府と金融調整(金利と通貨供給量)を実行する中銀によってコントロールされる」なんて辺りから勉強するには良い本です。
後半、経済政策において反対すると必ずバカにされるリカードの比較優位について、「すべての人の利益になる、というのは強者の論理だ。それでは発展途上国は労働集約的モノカルチャーだけになって、永遠に発展できないことになる。比較優位を覆すことが発展と言ってよい」と鋭い突っ込みが欄外にあるとこなんて悪くないです。

ドルが米国からOPECに流れ、それが第三世界に融資され複利効果で返済不能に陥ったユーロダラーの顛末を語った箇所も、QE3との兼ね合いを考えるには悪くない。
簡単に読める本なので一読しても損はないかも。
ちなみに以下の英文はアマゾンにあった紹介文。
紹介文まで分かりやすいので載せておきます。
The Instant Economist" will give you the basic information every manager needs to survive the economic challenges of modern business. You'll find more theory in few pages than you would have thought possible - interest rates and inflation, opportunity costs and the cost of living, prices and profits, debts and deficits - all the confusing and crucial ideas you never quite learned, summarized in easy-to-understand, impossible-to-forget images and phrases
This amazing little book is an amusing dialogue between a young MBA and an old Professor of Economics. Like most of us, this young manager-to-be has taken courses and slogged through the formulas of basic economics; but he still doesn't have the first idea of what economics really means. As we listen, the Professor explains the real points of macro, micro, and international economics concepts without graphs or jargon or math or anything but common sense.

Let's face it: everbody talks about economics, but hardly anyone really understands it. "The Instant Economist" is easy but essential reading for every modern mangager


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December 18, 2013

ハーバードの世界を動かす授業R・ヴィートー@海外投資を考えているなら良い本

明日未明に発表になるFOMCの声明文。
テーパリングが囁かれる昨今では、新興国への投資、躊躇する方、増えているのでしょうか。
でもほんの一年前は、まだまだ熱かったですよね。
エマージング市場への期待が語られ、実際、パフォーマンスも良好だったので、投信の目論見書にも説得力がありました。
ただ読みながらそうそう甘い話があるわけない。
ま、話半分と聞いておけば良いと半身の姿勢でいるのは、何度も煮え湯を飲まされている一般投資家の知恵でしょう。
でもさらに各国経済への理解を進めたいと思うなら、この本はおススメです。
投信の目論見書には書いてないけれども重要な常識が満載され、終盤の部分は、やはり忘れてはいけない民主主義の基本、JFケネディの言葉を思わせる指摘もある。

全体にハーバードという名前からイメージするほど高度な話はありませんが、その分読みやすく、各国経済の現代史を学べます。
そして投資を考えるなら、対象国の経済学的現代史を学ぶことは、やはり必須ですよね。
さらに個人的に勉強になったのは、サプライサイド経済学の限界の指摘(それは新古典派への批判と思わせる処あり)、近代国家のなすべき役割と教訓、国家戦略の選択と構造のフィッティングの処などです。
この本をレビューで批判しているのは、こういう事を常識とする極めて高度な方々だと思うので、自分はそうでない、と思うなら読んでおいて悪い本ではないよ。

米国金利の予想など、思い切り外している箇所もありますが、それはこんなハーバードの大先生でも予想は予想という限界を学ぶ良い機会だ、という位に捉えて、そもそも海外投資、なんて考えていなくても「第8章わたしたちのミッション」、はみんなに読んでもらって、心に留めておいてもらいたくなる内容です。
以下、忘備録
そもそも国家の根本的な役割とは、国内的にも国際的にも安全を保障すること。契約を履行し、財産権を保障し、法律を執行すること。
政府はリスクを引き受ける役割を持つが、国民ひとりひとりは自国経済を成長させるための最終的な責任を持つこと。
国民は自分たちが重要な責任を持っていることを理解し、政府に過度な要求をし続けるべきではない。
もし政府にサービスを求めるなら、市民はそれ相応の義務を果たす必要がある。
市民は貯蓄すべきであり、勤勉でなければならない。
昨今の日本ではあまり聞かない言質なんて、投資云々以外でも新鮮だったね。

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December 17, 2012

2012衆院選@安倍さんはこれから大変だと思うんだ&凄味のある小泉進次郎

今回の衆院選についてあまりエントリーを書かなかったのは、というか、最近、以前ほど政治ネタを取り上げないのは、もう日本って実は限界点を超えてしまっているんじゃないかな、という危惧があるからです。

まあ、前回の民主党圧勝もショックだったんだけどね。
自民嫌と言ったって、日教組をバックにした政党にあれ程支持が集まるとは、私は想像だにしなかった。
日教組と朝日新聞の政党だったんだぜ。
ま、私の感覚だと麻生内閣時に、閣僚の日教組批判にメディアが騒ぎ出した時は、解散のチャンスだ、と思ったくらいでね。
リーマンショックは長く尾を引くだろうから、ここは争点を日教組問題に絞って戦えば、勝機はあるか、と思ったら、あっさり辞任させられて、選挙は圧勝された。
その後の民主党政権が良かったんなら、私の不明のいたす処だ、と謝ること、やぶさかではなかったんですが、結果はご覧のとおりで、なんでみんな予想出来なかったのかが未だに分からない・・・

多くの日の丸が翻った安倍、麻生の選挙前夜の秋葉原の集会は胸の高鳴るものでしたが、実際、前途は厳しいでしょう。

そんな中、一人凄味のある光を放っていたのは小泉進次郎ですね。
「自民党に風なんかなかった。民主党が酷過ぎただけ。新党が新党に見えなかった」とクールに言い放つ。
謙虚で偉ぶらず、激高もしない。
当意即妙でありながら嫌味もない。・・・この人の前だと橋下さんも石原さんも小物臭がしてくるほど・・・

あ、卒業大学の偏差値を言う人いますが、政治家とか経営者のホントの大物ってのは、一種の芸術家だからね。
歴史の勉強してれば分かりますよね。
本ならガリア戦記とかプルタコス英雄伝をおススメする。
それでも分からない人は、朝日新聞とか毎日新聞読んで、福島瑞穂、鳩山由紀夫、初鹿あきひろなんて人を支持すればイイと思うよ。

政治的信条は自由だからさ。

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November 02, 2012

11月NFP良好で円安@いつの間にか円安が怖い国になっている日本

はい。
NFP発表されました。
外国為替やら株価指数先物、取引しているみなさん、ご苦労様でした。
一通りのポジション調整、終わりましたか?
この発表を控えて、連休の前なのに出かけることも出来ませんでしたね。
結果良好でマーケットはRisk Onの動きですが、日本株先物は頭重く、円は安い流れです。

さてさて日銀は二か月連続の緩和で、政財界から円安待望論甚だしく、中銀の独立性もなにもない感じですが、果たして貿易赤字となっている今の日本に円安はそれほど良いことばかりなんでしょうか?

以下、簡単な計算をしてみましょう。
1)貿易黒字の場合
ドル80円なら
2ドル分海外に日本製品を売ると、80×2=160円の受け取り
1ドル海外から買うと、80円の支払い
計、160-80で80円のプラスですね。

これがドル円60円の円高なら
2ドル売りで120円の受け取り
1ドル分の買い物で60円の支払い
120-60=60円のプラスで、プラスが減ってしまった。
貿易黒字は確かに円高で受け取り分目減りするので、悪いです。
ドル円100円なら収支は100円のプラスになるのですから、円は安い方が良いですね。

2)貿易赤字の場合
ドル80円の時、
1ドル分、海外に製品を売って80円の受け取り
2ドル分、原油とか買って160円を海外に支払うと1
計80-160=-80円

これがドル円100円になると
1ドル分日本が自動車とか売って100円の受け取り
2ドル分、資源とか買って200円の支払い。
100-200=-100円
・・・円が安くなると国の収支は悪化してしまいました。

ま、貿易収支と財政収支はまた別物なんですが、なんとなく変な方向に加速したら嫌ですね。
結局、この世のすべては変転する。
良いと思われていることですら、ってことでしょうね。
何が良くて何が悪いか、常に良く考えて行きたいものです。

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August 10, 2012

G7協調政策:金融取引収益0課税、損失は無期限繰り越しを時限立法化すれば世界は救われる

今、世界経済に立ち込めている無力感は、金融政策の限界が露呈されていることと、財政政策が使えないということです。
主要な景気対策が二つともダメなのが、センチメントを暗くしている。
結果、中央銀行が幾ら流動性を供給しても、資金は安全資産に流れてしまい景気を上向かせるリスク・アセットに流れない。
ならばと中銀が買い支えを行っているのですが、これはどう考えても正常な姿ではない。

では、どうするか?
私は個人、法人を問わず、金融取引の収益を0課税&損益は無期限繰り越しの時限立法化をG7が協調政策として行ったら良いと思う。
流動性の供給を、中銀でなく、民間に担ってもらえば景気は回復する。
民間に担わせるなら税制が鍵であって、もし金融取引での収益が0課税となれば、リスク・アセットへの投資に踏ん切りをつける個人、法人は格段に増えるだろう。
同時に、損益繰り越しを無期限化すれば、来年度、多額の納税予定があるような個人、法人は実質ゼロリスクの投資になる。
これなら動くだろう、と考えるのだが、如何か。


実行する上でのポイントは2つ
1)時限立法化
期限を決めることが大切で、そうでないと、みんなが買うまでお互いが様子見になってしまう可能性がある。
この時期に買わないとダメ、というふんぎりを付けさせるべきだ。

2)G7の首脳、中銀総裁一斉宣言によるアナウンスメント効果
マーケットはつまるところセンチメントである。
さらにはリスク資産が上昇すれば、ファンダメンタルも付いてくるだろう。

新たなバブルも生じるだろうが、死に行く人間が麻薬中毒の心配をする必要はない。
「死にゆく人間である」という根拠は、財政を緊縮させるたびに、対GDP比赤字が改善するならともかく、悪化する一方であるという現状である。
この現状こそ、世界は真摯に見つめるべきで、その上で何をなせるか、ということを考えるべきだ。
すでにFRBやECB、日銀のやっていることは、非伝統的手法であって、新たなからめ手に躊躇する必要はない。


もしかしたらドイツなどは乗ってこない可能性があるが、日本とアメリカ、ドイツ以外のEUと英国が行えば結果は上々だろう。
「苛立たしいほど鈍い回復」を嘆いているFRBとオバマ政権など、日本が提案すれば一発で乗ってくるって。

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July 08, 2011

3.11後日本経済はこうなる!池田信夫,小黒一正,澤昭裕,村上憲郎,小幡績@正論が語られるも薄い密度

池田先生、私のような匿名ブロガーはお嫌いのようですが、奥深き教養にすっかり愛読者となっております。
でもこの本はあんまりオモシロくなかった。
4人の識者相手に対談形式で今後の日本経済を語る、という内容の一冊ですが、池田信夫の本は、縦横に駆使される教養が楽しみなんで、対談形式で具体案を語るという本だと、その魅力が出にくかったのかもしれません。

ゲストのみなさんも非常に優秀な方々なんですが、池田先生自身が以前書いていたように、対談形式の本って、内容は薄い感じがします。
みな非常に正論なんですが、面白味がないんですよね。

さらに読んでいて虚しい気分になるのは、ここで語られるような事は、現実の政治ではまったく議論の対象にもならないんだろな、って思うこと。
そもそも日本はとっくに何をすべきは分かっている。
でもその実現は果てしなく遠い。
少し深く考えて、苦しくても実行しよう、という志よりポピュリズム。
それがテレビの生きる道、だもんね。

今の日本は放射能と電力不足と異常性格の首相が居座る、ほとんどSFの世界が現実となった国。
正論の提言が今ほど虚しい時代はないね。

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