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November 01, 2013

恐れるな! イビチャ・オシム@サッカーを通して語られる日本人論でもある

なぜ日本はベスト16で終わったのか?という副題を持つこの本は、優れたサッカー解説書であると同時に、日本で暮らした外国人による日本人論でもあります。

題名の「恐れるな!」の意図する処は、プレーにおいて「リスクを獲れ!」という事です。
リスクを獲れば大きな成果を期待出来る反面、失敗の危険も高まる。
しかしオシムさんは、「人はより高い目標から逃げるべきではない。高い目標から逃げるとしたら、それは責任避難である。臆病と呼ばれても仕方のない姿勢だ」という事を言い切ります。

南アの大会でパラグアイに敗れ、8年前にトルコに敗れたのは何故かというと、「傲慢とも言える楽観主義があったから」だそうで、ここで傲慢という日本人から最も遠いイメージの言葉に首をかしげると、「傲慢とは、最初から自らの限界を決め、勇気を持ってチャレンジする精神を失うことである。そういうメンタルでは、ただの1試合も勝つことは出来ない」と来ます。
また
「日本人は目上を尊重し、指導者に質問などせずに、そのまま言葉を受け入れる。言いつけを守るしつけの習慣がある。だから監督だけでなく、ディレクターにさえ恐れを抱いている。自分は何をすれがいいか、人に依存する性質があり、考えて質問する機会は多くない」なんてことも言われる。

まあ、ホントに言われてみればその通りなんですが、日本人の謙譲の精神というか、遠慮がちというか、自らを卑下しがちな処は、闘争の世界で生きる民族から見れば物足りないを通り越して卑屈にすら見えるのか?良く分からないけど、長年培われたメンタリティの変革は厳しいよね。

以上が日本人論の概要ですが、その他、サッカー本らしく個別になされている選手ごとの評論も楽しい。
南ア大会が俯瞰されて海外のチームや選手についても一通り書いてあるんですが特になるほどな、と思えたのは、日本人MFのプレースタイルについての記述ですね。
曰く、「相手に潰される」「ボールを奪われる」恐れを乗り越えて、パスを送った後にバイタルエリアに走り込め、という件。
パスを出した後、ボールの行方を見ながらゆっくりと走るだけではダメだ。
サイドにパスを出すだけで、ゴール前にスプリントしなかった。
その先にこそ様々な攻撃のバリエーションがあるのに。
ゴール前のゾーンの戦いに勝ち、スプリントし、シュートを打てる選手が必要なのだ、という主張。
これがない限り、3トップも生きない、という結論ですね。
うーーん、確かに言われてみればその通りかも、と感じました。
今後の国際大会でのMFの動き、注視してみることにしますです。

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