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October 03, 2010

下流志向 内田樹 @深い教養は勉強になるものの・・・

学びや労働から逃走する人々の出現という現象を深く読み解く文章は、教養書として極めて優れた1冊と思えますが、すべてを理論で割り切ろうとし過ぎで、処によっては牽強付会の感もありました。

社会の断層は、あくまで人が作るもの。
どこまでも不可解な物だというのが前提で、統一した理論で全部割り切れるものではない。
それを無理矢理割ろうとすると余りが出る、なんて感じです。

それでも教養として深い点は多々ありで、例えば、他人に敬意を向けたことのない人間が他人に敬意を向けられることはない。
人に尊敬を教えるには、「人を尊敬するとはどういうことか」を身をもって示せる人だけ、なんて言葉は、論語でも読んでる気になるほどです。
孤立している人にとって他者はすべて自己実現の妨害者だ、とか、文化的素養がない貧しい手持ちの価値観で、計量出来ないものが沢山ある世の中を計ろうとする愚かしさとかですね。
教育論として素晴らしい。

それでも内田先生の属する大学の教師集団に対しては甘いです。
モンスターペアレンツは論外でしょうが、いかなるレベルでも師として迎えよ、なんて言われてもね。厳しくするのは商業の理念だ、なんて言われてもさ・・・困るよね。

個人的に思うに、ニートの方々は、どんな贅沢よりも、寝るより楽はなかりけり。すっかり色あせて見える社会人、大人の生活よりも、逃げ切れれば勝ち、という価値観の人々なんでしょう。
ホントに仕事は辛いよね。
この辛さを合計すれば、あらゆる贅沢より優る。
フェラーリ? 沢山の女性? 高い酒? 贅沢な食事?
大したことないって。
それらを得るために働く苦痛の方が優るのは確かに正解。
何が贅沢と言って働かないことほど贅沢なことはない。
間違いじゃない。
だから病は深い。
結局弱い人々なんだけど、その負担はどうするのか?

結局、価値観の多様さや、許容範囲の広さが行き過ぎたことが生んだ病理だと思ってます。
でもそれじゃあ、本にならないものね。

現代の碩学の書なので、読めば勉強になります。
でもこの本、学びから逃走している人は読まないよね。
多分・・・
じゃあ、誰が読むのか、というと、学びから逃走していなくて、労働からも多分逃走していない人が読むと思う・・・こう考えるとなんか変だな

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