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May 14, 2010

宇宙を支配する6つの数 マーティン・リース@宇宙に構造をもたらす数、N

以前紹介した本ですが、あまりにオモシロイので再読しております。
今日は、重力と原子間の電気力の比率、Nについて、少しまとめて記事にしたいと思います。

我々を地上に留め、大気を留め、惑星を軌道に、銀河系全体をも支配する重力。
それは質量間の距離の二乗に比例して弱まる「逆二乗法則」を持ち、距離が二倍になると引き合う力は1/4になります。

恒星では星をまとめておこうとする重力と、高温の内部から発生する爆発力が吊りあって形をなしているのですね。
そんな重力ですが、原子間に作用する電気力(電荷)の10の36乗分の1です。
10の下に0が36桁続くのですから、原子間レベルで考える時は、測定不能なほどです。
しかし質量が10の3乗(千倍)に増えるたびに、10の2乗づつ追いついていき54番目(54=36☓3/2)に追いつきます。
これはほぼ木星の大きさなのですが、そこで原子間の電気力と重力は拮抗するのです。
木星より大きな質量の天体になると、自らの重力で高密度に圧縮され潰れます。それに対向するには、中心核を非常な高温に保ち重力に負けないだけの圧力が出せる場合だけで、恒星がそれです。
小さな質量では、重力の力で、中心核を高温に圧縮し輝かせることは出来ません。

この恒星を造れる数字が、重力と原子間電気力の比率、10^-36です。

ではもしこの数字が10の30乗分の1だったらどうでしょう(重力が10の6乗分強いということ)
重力が原子間電気力と拮抗するのに天体は小さくとすみ、恒星(重力による核融合炉)を造るのに必要な原子の数は10億分の1ですみます。
ただこの世界では重力が強すぎる為、進化の可能性はなくなります。
小さな虫でさえ体を支える為に太い脚を必要とし、より大きな動物(その虫の二倍の大きさの動物の体重は、2の3乗で8倍になるから)、はたちまち重力に潰されます。

この宇宙では銀河ははるかに急速に形成され、大きさもはるかに小さく、星は広く散らばるのではなく、狭い範囲に詰め込まれ、際どい接近が頻繁に起こり安定した惑星系は望めません。
強い重力下で誕生する小さな恒星は、少ない燃料を強い重力にせかされるように急速に燃焼させ、1万年ほどで燃え尽きます。
与えられる時間は短く、より高度な進化は当然起こりにくくなるでしょう。

ではもっと重力が弱い宇宙があったらどうか?
今度はすべての条件が逆になるのですから、もっと精巧な、もっと長命な構造が生まれる、ということになります。

重力は万物のデザイナーだったのです。

以上です。
記事にする際、勝手に書き換えている場所があるので、間違っている部分あるかもしれません。

ps
宇宙に存在する4つの根源力、強弱の核力と、電磁気力に比べ、あまりにも差がありすぎて大統一理論の作成からすら外されている重力。
でもその重力が充分に弱かったおかげで今の我々がいられる訳ですね。

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