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October 2008

October 31, 2008

竜王戦第二局  端攻めさせた? 全ては羽生の手のひらの上なのか?

後手一手損角代わりで勝った1局目に続いて第二局。

先手を持った羽生、今度はどんなトリッキーな戦略で来るかと思ったら将棋の純文学、矢倉模様のスタート・・・タイトロープの上で勝ち、今度は堂々王道で勝つって展開を見せられるのかな、と見ていましたが、結果、36手目9四歩を受けないとこからすべて読み筋だったのかな?

端を受けないなと思ったとこで竜王、桂跳ねから全力の9筋攻め、その香、飛車の控えた後から桂に飛び込んでこられて自陣の歩を取られ、歩に迫られる三段の攻撃を羽生、王が顔面受け! 羽生玉はコビンも空いてるんだけど・・・
飛車、香前にして桂一枚が効いているだけで6筋の攻防開始。
渡辺玉は矢倉+角に守られて安泰・・・将棋って玉が厚い方が勝つゲームじゃなかったっけ?

95手目にして羽生渡辺竜王の飛車を絡め取る・・・羽生の不思議な守りが渡辺に飛車を切らせたってことだよね。
8二に飛車を打ち下ろす素人みたいな手が出たとこで、もう羽生勝ちだったんだろうね。

うーーーん、曰く言い難いが、なんでこんなに簡単に大勝負を勝つのかな?
まあ本当の名人ってのは簡単に偉業をなすんだろうな。

奇襲良し、王道良し、守り良し、攻撃良し・・・テニスに例えると、羽生はロジャー・フェデラーってことでOKですね。
羽生善治とR・フェデラー。二人の現役を見ることが出来るのは幸せ。

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October 30, 2008

忙しいです。さっきまで仕事・・・やっと終わって11時だよ・・・

優雅な生活って、できないものですかね。
いわゆる「欲」を捨てれば、晴耕雨読という生活も出来るのかもね・・・
でも自分の中の「何か」がそれをさせない。

自分を闇雲に走らせる何かとは何なのか?

こうなると自分の主人は自分じゃないような気もする・・・
じゃあ誰なんだってことです。
・・・もう今日は疲れているからどうでもイイか・・・
風呂入って本読んで寝ます。

明日も忙しそうだし、連休に法事が入ってしまった。
月末月初またぎなんで書類仕事もあって、休みなしの予感~

せめて綾波レイの画像入れてみるRei089
Rei011

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国家の品格   藤原正彦  全日本人必読! 幾多の疑問も氷解する指針の書

藤原さんは小川洋子さんとの共著にそれほど感心しなかったことと、この本が出た時、日本はちょうど、台頭する中国に外貨準備高で抜かれ、資源高に苦しみだし、もう誇れるものは品格くらいかと悲観的な気持ちだったので、書いてることも分かった気になってスルーしていましたが間違いでした。

まずこの本の素晴らしい点は、常日頃、腑に落ちないと思っていたことに明解な答えがある点です。
会社は株主の物なのか?・・・私は投機をするので、それなら株主至上主義者?と言われるとやはり感情的に納得できない。それは違うだろうと思っても論理的に反論できない。でもその答えがここにはありました。

また「論理の限界」のくだりも勉強になりました。
世を統べる法学、その基本は論理なんでしょうが、これまたどうも腑に落ちないことがある。
論理としては正しいけど結論は変だろう、世の中はすべてが論理では片付けられない・・・だが法治国家として、それならどうしたら良いのだろう?ということへの答えです。
最悪の人間は情緒力がない論理だけのエリートなんてとこは血が滲むほど拍手したい。

卑怯を憎む。惻隠の情・・・みんな素晴らしい解釈です。
何より愛国心と祖国愛のくだりが良かった。
私は愛国者になりたい・・・でもこの言葉にはやはり若干の抵抗がある・・・そこで藤原さん流の言葉、祖国愛です。私もこれから使わせてもらいます。
「それでも政治家と官僚にはナショナリズムを持ってもらわないと困る」、って下りも大拍手!

素晴らしい1冊なので、全ての日本人に読んでもらいたいですね。
まさに今後の日本が目指すべき価値観が示されていると思います。

この本はあまりに売れた故、アンチの方も多いようです。
そしてそれは一般にインテリジェンスの高い方に多く見受けられるようです。
そういう知的レベルの高い方には、馬鹿はこの程度の本に感心するのか、と思っていただければ結構です。
確かに私にもこれは?という点はありますが、この手の本はみなそうです。
欠点より教えられることが遥かに多い。
私は全面的に藤原正彦理論、支持します。

ps1
私は数学オタクで、マイ・ヒーローがユークリッド、ディオファントス、カントール、リーマン(ブラザースではなくてベルンハルトの方です)オイラーとかなんで、そんな方々と比べて小物・・・(しょうがないよね。向こうは歴史上の偉人だし)の藤原さんを軽く見ていました。スミマセンでした。

ps2
この本の一文に「名作は若いことに読まないと読めない」ってくだりにだけは納得できない。
先生、トイレや風呂の中、電車の中で、漱石もガルシア・マルケスも読めますよ。
民放のテレビ、見なければ時間なんて作れます。
そして年食ってからの文学が良いんです。
今日は幸田露伴読みました・・・途中で寝たけど(笑

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October 29, 2008

今回の暴落相場を反省する:1  恐怖と欲望は2人連れ。切り離すには!

まだ今回の暴落相場が終了したわけではないのですが、歴史的な大相場へ対して個人的な反省文を書いてみます。
ちなみにこれはシリーズ化します。

1)どんな安全資産でもレバレッジはレバレッジ、借金をした投機なのだ!
資産として持つ安全性を計る目安はボラティリティとデフォルト率です。
株価指数、及び通貨は、あらゆる債券、個別株よりデフォルト率は低く、ボラティリティも低かった。
それが今回、壮絶な動きをした。
株価指数では自分の使っているシステムで、過去最大の動きの2倍以上の数字が出た。

これはクルマはどんなに速くても300キロがせいぜいと思ったら800キロ出るクルマに乗せられたってことです。

相場の世界ではありえないことも起こりえる!
そしてその時、襲いかかってくるのが、欲に駆られて取ったレバレッジです。
投機は恐怖と欲望のゲーム。
恐怖を避けたかったら、欲望は抑える以外に方法はありません。


2)人間、最後はメンタル。余裕が持てなくなったら撤退のサインです。
今回の暴落相場でもレバレッジ2倍でしたから、別に慌てる必要はなかった。
普通預金に充分な備えがあるという事情もあった。
また普通預金に十分な備えがあったからレバレッジ2倍の相場を張っていた。
ところが実際壮絶な動きに巻き込まれると、そんな勘定が合っても、メンタルが持ちませんでした。

最後の最後では人はメンタルです。


3)バブルを感じるべきだった:自分の都合の悪い事実に甘かった。
円キャリーに多くの人が参加していた。
ブログなんかも盛況を極めた。
本も沢山出ていた。
靴磨きの少年の言葉にバブルを察知したケネディの父親だったら、この現象にバブルを感じただろう。
楽に金利が入る心地よさと成功体験に判断を誤った。

長期投資として無理のない範囲で、対外資産を持つということは決して間違いじゃない。
でもレバレッジ掛けた途端にその資産は性格を変える。

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October 28, 2008

イタリアでは工作物は買うな! みやげ物の顛末・・・

ウフィツィ美術館で買ったプリマベーラの扇子、1度も使わないうちに壊れました。
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ペペロンチーノを砕く為に買ったグラインダー、2度使ったら壊れました。
以前、薦めたウフィツィ帽子も良く見ると安っぽい・・・
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ウフィツィなんてルネッサンスの精華を集結させた美の殿堂・・・ああもうひたすらな憧れの場所!・・・だったのにこんないい加減なみやげ物売るなんてな・・・

みんな行く機会があってもイタリアでは工作物は買わないほうが良いぞ。

唯一良かったのは額装したコレだけです。
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ポスターが唯一の成功みやげ物とはね。
画像はイマイチサエナイけど、実際はイイですよ。

あとエトロのキーホルダーは壊れてない(笑
服は着てないので分かりません。
何かあったら追って報告します。

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October 26, 2008

謝罪したグリーンスパン、でも彼は少なくとも市場と寄り添った、一方日銀、白川は?

かつてマエストロと称賛されたアラン・グリーンスパンが下院の公聴会で謝った。
・・・中央銀行の総裁の役割は、一国の金融政策のかじ取りであり、結果としてその国の国富の最大化を目的とする。
その点では委託された資金を運用して出来る限り増やすファンドマネージャーと似ている。

確かにグリーンスパンは低金利を長く続け過ぎたかもしれない。
それは誤りでもあったろう。
しかし少なくとも彼は市場と寄り添った。
混乱期には、私はいつもマーケットを見ているよ、出来る限りの配慮はするよ、とのメッセージは送り続けた。
そして何より機動的に動いた。
機動的に動くということは、後に批判されるかもしれないというリスクを負う、ということでもある。
それがともに困難と戦う同朋意識を感じさせた。

ここでグリーンスパンを批判するのは簡単だが、それはファンドマネージャーに、過去のチャートを持ちだし、ほらココの安値で買って、ここの高値で売り抜け、高値で空売りしてココの安値でまた買いなおせればもっと儲かった。損もしなかった、なんていう結果論からの批判にも聞こえる。
未来は誰にも見通せないし、常に100%正しい行為以外許されないなら、誰もそんな仕事はしなくなるだろう。


一方、我が日本の中央銀行総裁からは、まったく何も聞えてこない。
下々の混乱などは、高邁なる中央銀行のあずかり知らぬこと。
認識は「日本経済は停滞するも回復基調をたどる」である。

人間って気持ちってあるよね。
たとえ失敗したとしてもこの人は熱心に必死にやってくれた。
その結果ならまあしょうがないって思えることがさ。

白川にはそれがまったく見えない。
あるのは何もしないのが一番安全という特別公務員ならでは保身だけ・・・

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October 25, 2008

エヴァンゲリオンは綾波レイの失恋物語、とも読める

私は去年、エヴァンゲリオンを見て綾波萌えになったのですが、貞本エヴァを再読するに、これは碇ユイから遺伝子をもたらされ人間の姿に仮装されたリリス、綾波レイの失恋物語なのではないか、と思いました。

まず私が感じる綾波レイの魅力は聖性です。
彼女は質素で禁欲的であり、窮地において勇敢で、自己犠牲を厭いません。
これは古今東西、場所時代を問わず聖人の条件です。
自分だけ贅沢して、危なくなったら真っ先に逃げる聖人というのはインチキ宗教の教組だけです。
だいたい胸も平坦で、暗い印象の彼女は、実際かなりの美形だとは思うものの性的な欲望の対象になるでしょうか?

対してシンジ君が綾波をどう思っているか、それはまずこの発言に現れます。
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そしてシンジ君、アスカとはアニメではキスを、漫画でも未遂に終わったことを残念がり、劇場版では昏睡するアスカのはだけた胸を見て、一人いたしてしまうわけです。

私はアスカというキャラクターにはまったく興味なかったのですが、もし自分のクラスメートとして二人がいたら、性的な妄想の対象となるのはやはり胸が大きくスタイルが良く派手やかな彼女だろうなと思うのです。

またこのシーンも印象的です。
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綾波レイの美しい笑顔に、虚を突かれたシンジ君ですが、これは子供時代に記憶した母親の面影をそこに見た不思議と驚きからでしょう。
私もかつて少年だったですが、もし中学時代、好きな女の子の笑顔を間近で見たら、こんな顔はしません。もっと単純に舞い上がった顔になるでしょう。

では綾波レイはシンジ君をどう思っているかいうと、これは好きだったんだろう、と思うのです。
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また回想シーンですが、これも友情を感じているシンジ君と、ちょっとGF、BFの関係を意識しつつあるレイが描けています。。Dvc00150


そして終章、補完を終えた後、綾波レイはシンジ君に運命を問い、リリスとしての役割を拒否されるわけです。
そして身を引く。
最後にアスカとシンジを残して寂しげに見送って・・・

失恋し自らを自壊させる神、綾波レイ。
よくこんなキャラクターを考えたよな、庵野監督は。


リリスとは、wikより
「彼女の門は死への門であり
その家の玄関を 彼女は冥界へと向かわせる。
そこに行く者はだれも戻って来ない。
彼女に取り憑かれた者は穴へと落ち込む。– 死海文書4Q184」
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レイちゃんもこんなんだったら、シンジ君も変わっていただろうか?
ラファエロ前派の画家、ジョン・コリアの描いたリリスです。

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October 24, 2008

ヴァイオレンス相場!  市場はすでに「北斗の拳」状態で、算盤合っても、メンタル持たず!

今日も市場は凄いっす!
半端じゃないですね。

株、夕場の日経先物、7100円までありました。
優良企業のPBR、0.9割っています。
企業の解散価値を下回っているわけです。
これは日本を代表する企業群が今後大きな赤字を出し続けて資産を食いつぶしていくだろう、とマーケットが予想している数字です。
それもその企業資産の1割を食いつぶすほどに悪化するだろうってことです。

当然投機的な動きなんですが、止まりませんし、乗れません。

為替も凄さまじいです
ユーロが113円つけています。
それでも日銀は動きません。

個人的には随分前からリスク資産を解約して普通預金にしておいた分をどんどん投入すると同時に撤退しています。
こんな安値で、撤退かと思うと瞬時にその安値を更新しています。
FXは対外資産を持つのに一番良いだろうと短期値幅取り以外に、レバレッジ2倍で円キャリーの形をやっていたのですが、普通預金からドンドン資産を移しレバレッジを下げ続け1.7倍から1.5倍、1.3倍とやっていたんですが、すでに0.98倍です。
なんでこんなカタチになってしまったかというと、メンタルが持ちませんでした。

妄想が浮かんで来てしまったんです。
私は東京大地震とNY核テロ心配症なんですが、もし突如東京大地震が起こったとする・・・その瞬間、日本売りでなく、日本が所有する膨大な対外資産の復興特需リパトレーディングが起こったらどうしよう・・・
それにしたって、1ドル1円なんてことあり得ないんですが、もうメンタルが限界でした。

資金追加投入なんてしなくてもまだ3倍なんで、ここから2/3にならない限り大丈夫なんですけどね。
そんな理屈はもう心理的に受け付けず、レバ1倍以下に抑えましたよ。

算盤合ってメンタル合わず・・・勉強になりました。

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October 22, 2008

0金利催促相場! 日本官僚の意地が世界を傷ませる ゴリ押ししたのは民主党だが 

株と円相場、今日も波乱です。
欧米主要中銀は必死のフットワークですが、唯一、日銀だけは高みの見物。
景気の悪化に懸念を表してします。

アメリカの政策金利、すでに1.5%。
それはアメリカの責任ですからと放置して、このままドル安、株安、クロス円高の進行が、日本の国益なら日銀には断固意地を通してもらいたいものですが、日経平均4ケタの現状で、今後の成り行きに慎重に対処したい、で済むんでしょうか?

日銀は金利正常化という自分達の幻想に篭って世界の現状が見えていないとしか思えません。

ちなみにこの幻想、財務省出身者より日銀出身者が強いのですが、今の日銀出身総裁誕生をゴリ押ししたのは小沢民主党です。
大向こう受けを狙った公務員絶対ダメ論から来たんですが、日銀の方だって特別職公務員でしょうが。
むしろ特別がついているだけ性質が悪いのって常識。

日本官僚の既得権益意識が世界に波及し、危うくしつつあると思うのですがどうでしょう。

投機はやっぱり余裕資金でやろうね。
つーか、ここまで読んで売り売りで向かうのが正解だったねえ・・・

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フェラーリってクルマは何なんだろうね? 水温上がらす・・・

今日も休日ですが、いつもは出来ない事務手続き多数あり。
朝からアッチコッチに電話したり書類書いたり。

それでも久々に360スパイダー乗りました。
えーーとブログの記事を参考にすると先月の14日以来です。
さすがに乗らないのが一月を越えると、動くのかいな、という心配も脳裡をよぎります。でもエンジンは1発始動。
掛けた直後に青い煙を吐くとこはご愛嬌。
走り出せばステアリングも軽く、F1のミッションも快調です。

それにしてもこのクルマ、まずガレージを開けて目に飛び込んでくる幅広のリアスタイルが、まず物々しい。
走り出すにしても、さあ行くぞ!と気合を入れないと今日はイイやってなりかねない。

そして走り出しても物々しい。
なんでこんなクルマに乗っているかなあ・・・これがベンツとかBMWの小型のオープンなら気軽にスイスイ乗れるのにな、とは思う。

でもゆるゆる走り出して、いつもの場所に停めて幌を開けて、さらに水温と油温を見ながら少しずつアクセルを開けていくと、クワワワーーーワーーンって鳴いてくれるのはフェラーリだから・・・まあこれが気持ちイイ以上乗り続けるしかないわな。

それにしても寒い!
マセラティ・スパイダーより格段にマシだけど、こと細かい気遣いはないね。
今日は早朝に乗ったのですが、ヒーターが本格的に効いてくるのが30分もたった後だよ。
水温も上がらない。
この間までちょっと渋滞というか、信号で何回か停まると、はい100℃、だったのが、今日はずーっと80℃。

人に気を使わせて自分は気まぐれ。
まあ動いてくれるだけマシなのか?
ホントに生き物みたいなクルマです。

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October 21, 2008

インランド・エンパイア@デビッド・リンチ  天才だけに許さる1本

映画も公開される以上商品ですから、監督の自己満足の為だけに撮られたモノなら見たくないです。
ただその監督がとてつもない天才だったら話は別。
そしてデビッド・リンチは、まさしくそのとてつもない天才の一人ですね。

この映画は、主役2人が謎の死を遂げた「呪われた映画」に主演が決まった女優の話。
これだけ聞くとなにやら本格派ホラーの常道のような展開を予想しますが、デビッド・リンチ、今回もやってくれます。
どうやら、自分でもどうなるか分かんないよ、と行き当たりばったりで撮ったらしく、もう構成、ストーリーなどメチャクチャ。
だからこの映画の意味を解析するのは徒労です。
でもその映像は素晴らしく美しく、そして恐ろしい。
観始めれば、底の知れぬ恐怖に観客は釘付けとなり、後は唐突に気まぐれに切り替わる映像の美しさに息を呑むのみ。
他にこんな絵、撮れる監督いるの?と問われればいやしない、と答えるしかない。
だったら見るべしってことです。

「誰かが私を殺そうとしている。あそこにいる誰かが」
脈絡の喪失した展開の中で、終わることのない叫び上げ続けるローラ・ダーン。
偏執的な恐怖はいつしか画面から溢れ出し、見るものに伝染し、我々は登場人物と共に果てのない悪夢の迷宮を彷徨うことになります。
でもそれが快感なんだな。
デビッド・リンチの造りだす恐怖が度外れて美しいから。
美というものは、恐怖を内在するものなのではないか?
恐怖と美は不可分なモノなのではないか?
なんて美学論染みたことすら考えださせるとこがデビッド・リンチの真骨頂です。

雪の舞う深夜の廃墟じみたビル群に、たった一つだけ光る白い灯りは、何故あれほど魅惑的なんだろう?

最後の方に裕木奈江が出てくるのですが、彼女のセリフがまた怖い。
その語られることから立ち上がるイメージは、フランシス・ベーコンの磔刑が不意に動き出すような幻想を見せる。
血肉の輝きの放つおぞましさに、観客の気持ちは鉄条網に絡めとられ、デビッド・リンチは映像だけでなく、言葉でも魂の源を抉る力を見せつける。
ホラー、怪奇、恐怖譚はかなり愛好している方ですが、この怖さはかなりのものだよ。

もしあなたが美しくも恐ろしい夢が見たくなったらおススメしたい映画です。
怖い夢でも大丈夫、これは映画で、必ずグリーンに輝くEXITのランプがあるから。

ps
デビッド・リンチに実写版「ローゼン・メイデン」を撮って欲しいな。
常軌を逸した人形劇が見てみたい。

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October 20, 2008

竜王戦第1局    危地に遊んだ名人

昨日の夜はパリで行われている竜王戦のネット中継を見ているうちに遅くなってしまいました。
今は幾らでも画面上で棋譜が再現出来る上に、掲示板で感想を読んだり言い合えるのが楽しく、引き込まれてしまいます。

将棋は羽生、いきなり角代わり。
よく代えるよな・・・ちなみに私、自分の将棋では絶対に角代わりしません。
相手にもさせません。角道は開けたらすぐに塞ぎます。
角を手持ちにされるなんて危なことさせたら、あっという間に終わってしまいますから(笑

対して先手の渡辺竜王は棒銀戦法。そして穴熊へ。
羽生は桂跳に桂跳ねで答え、2筋はあっと言う間に破られ飛車が来ても気に掛けず角打たれて、角と金桂の2枚変え。竜まで作られる・・・4筋に馬作っても合わない気がするんですが、羽生名人なんだから勝算はあるんでしょう・・・としか思えない。

いよいよ来た竜王の金打ちに、前線を頭の丸い角打ちで対抗・・・大丈夫?
7筋歩の打ち合いから、羽生いきなり角を捨てて銀を取る・・・これで相手の竜に成り込まれている自陣の守備は金一枚!さらに上から歩が成りんで、と金で王手される・・・私ならひぇーと叫びますね。
相手の王は隅に引き籠って安泰なんだもん。
それでも羽生なら勝つんだろうと見ていると馬引いてきて取ると桂で馬取り、これは55に逃げて空き王手狙いと思ったら放置して、6七銀打ち!
自分は6筋攻めているのに、自玉は上から竜で抑えられて、馬取らせて桂に成られて勝てるんでしょうか?
想像を絶する読みですなあ・・・
それから手順に取られますが5手打った処で終局。羽生勝ちです。

凄いね。
凄いよ。

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October 19, 2008

日本美術応援団   赤瀬川原平・山下裕二

アート、美術史というと、やはり系統的に確立された西洋絵画を中心に考えてしまうのですが、日本美術を考える手がかりも欲しいものです。
この本は赤瀬川さんと美術史家の山下裕二さんの二人が、雪舟、等伯、若冲、写楽、北斎etc.などを語りあかした1冊です。

対談形式なので非常に読みやすく、赤瀬川さんが時に違和感があるものの「独自の見解」を披露すれば、それを専門職の山下さんが補うという具合に、かみ合いも良好です。
読んでいても、ただ無難なことだけ書いてある類書より楽しいでしょう。

取り上げられる範疇は極めて広く、上記の画家以外でも、応挙、蕭白、光琳、円空、佐伯祐三から安井曽太郎、さらには竜安寺の石庭から縄文土器までが取り上げられます。

またこの本で主張されるテーマの一つに、「歴史的に見ない」という視点が上げられます。
それはその絵画の描かれた時代背景を無視する、ということではなく、ただ雪舟だ!北斎だ!という名前だけでひれ伏すな、ということです。
これは忘れがちですが、日本美術に限らず、アートを見るときに非常に大切な点です。
権威にまどわさるな!自分の感性だけで見ろ!ってことです。
それで分からなくてもイイんです。
いつか分かる日が来るかもしれないし、来なくたってどうってことない。
もしかしたらそれは権威に曇らされていて、何も感じないあなたの感性の方が正しいこともあるかもしれない。

なるほど、と思った指摘では、画家にもデザイナータイプ(作品の着地点が見えてるタイプ)と生来画家タイプ(自分でも分からずに書き連ねるタイプ)がいる、ということです。そして具体例として尾形光琳と雪舟が上げられている・・・納得です。

応挙を「乱暴力」はないが、あの真面目さはスゴイ、でも邪悪さはない、とか、蕭白には「乱暴力」が前面に出ているけど、作品を底で支えているのは、「丁寧力」だ、なんてとこは流石です。そう、これが言いたかった、とことズバリで、こういう言葉に合いたくて本を読むわけです。
また芸術に対して、ほど良さ、生ぬるさが許せない、というのも同感。
ほど良く、生ぬるいってのは、芸術の反語として登録したいくらいです。


ps、最後にお願い!
松林図の展示について東京国立博物館は、もっと分かり易く情報を開示してください。
これ一つとっても、日本の役人は自分たちの都合しか見てない人種だと思う。
こう思われないためにもキチンとお願いします。

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October 18, 2008

善き人のためのソナタ 

 この映画、最近では得がたい素晴らしい題名に惹かれる方は多いと思いますが、内容もその題名に劣らぬ出来です。

舞台はまだベルリンに壁があった頃の東ドイツ、時代は社会主義独裁の暗黒時代です。
その国家保安部、秘密警察のヴィスラー大尉が主人公となります。
主演のウルリッヒ・ミューエは、階段の登り降りのときでさえ、異様なほど背筋を伸ばし、その徹底した几帳面さを表現します。
こんな万事に遺漏のないような男に盗聴され見張られたら、まず何も出来ないな、もう生活しながら監獄にいるとのと同じだ、と思わせるのに充分な迫力です。
黙って監視しているときも、その異常を思わせる集中力が怖いのですが、「腑に落ちないな」なんて静かなセリフで、いつの間にか眼の色が深くなっている。
国家ごと牢獄となった社会で、その非情なる警吏たる男の内面の殺伐たる光景に、観客は慄然とするでしょう。

党幹部が平然と女性を陵辱するシーンや、ホーネッカーへのギャグで凍りつく場面など、あったんだろうなあ、というエピソードも印象的です。

そんななかブレヒトの詩や、ピアノソナタを聴いて、ヴィスラーの内面が変わっていく。
芸術は人を変えられるのでしょうか?
変えられるとしたら、どこまで、どのくらいの人を変えられるのだろう?
どうか芸術の力が偉大であり、明日の世界でより多くの善き人が生まれるように、と祈る気持ちにもなります。

ラストシーンは、深く長く観客の記憶に残るでしょう。
彼は絶望的なほどに強力だった「悪しき物」に勝ったわけです。
映画史上においても特筆される名シーンだと思います。

ps、この映画からのトリビア
1)悪魔というのはギリシャ語の知識が語源である。

2)長時間尋問すると、真実を語る人は、同じことを言い方を変えて何度も言い、嘘を言っている人間は、同じことを言う。
また無実の人は怒り出し、有罪の人は泣き出す。

なるほどね。

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October 17, 2008

ローゼンメイデン オーベルテューレ@結論、水銀燈は恩を忘れすぎ!

すっかりローゼンメイデンです。
第一期は2度見てしまったので、二期に行くまえに「序曲」とされたコッチを先に見て基本的な知識を付けることにしました。

ともかくコミックも読んでないし、ライブで見ていなかったからさ。
周辺知識が少ないんですよ。
この「オーベルテューレ」は、歴史を遡りドールズ達の過去のエピソードが語られます。
水銀燈の悲しい生い立ちの秘密が明かされ、真紅との確執の原因が明らかにされる、とあります。

水銀燈、ちっともイイと思わないんですが、ネットで調べると人気抜群なんですよね。
それから彗星石もある。
何故か真紅は3番手です。
私には謎です。
どう考え立って真紅萌えが本道ではないか?と思うのですが、この特別編を見た後では感慨が変わるのでしょうか?Cbase_ph_275


見始めると真紅と蒼星石がビュンビュン飛んでバトルしていて如何にもです。
私は第一話だけ見てすぐwikを読んだので、最初からこんな感じだと思っていました。

同時にこの物語の構造は、神と人と夢との関係そのものなのが分かりました。
ドールズ達はひたすら「お父様」=ローゼン(創造者)に会うこと求めます。
創造者を希求する、すべての宗教と同じ根っ子ですね。
無宗教の方なら、神の代わりに、「夢」としても良いわけです。
それを守るは人口聖霊、です。
父と子と聖霊ですね。

そして全部集めると究極の夢が叶うとされるローザミスティカは、人によってはお金であろうし、地位である人もいるでしょうし、名声であることもあるでしょう。
平和な家庭とか、自分の技量とかであることもあるでしょう。
人は究極の幸福を求め、夢の実現のために戦う。
これが骨格ですね。

さかしらな御託はこの辺にして、話をオーベルデューレに戻しますと、この特別編でも真紅に感動しました。
ブローチを割られて泣きながら拾い集めるとこは可愛そうだったな。
あんまり髪が長いんで意識しなかったんですが、ヘアスタイルが二つ結びなのね。
ウチの娘たちも小さい頃このスタイルだったんですが、コレ頭の後ろに髪の毛の分かれた溝が出来るんですよね。
昔はこの溝を3回撫ぜると良いことがある、なんて言いながらやっていました。
娘は嫌がって怒っていましたけど・・・また話が逸れた。
見終わった結論としては、水銀燈は恩を忘れすぎですね。
私ならあれだけ世話になったら、一生恩義に感じます。

それにしてもこの物語のドールズたちもいろいろタイプがいて、
ひたすら夢を追うことから、妄執となるタイプ。
戦うことより日常の平安に幸せと価値を求めるタイプ。
厳しさに転向していくタイプ
最初から何も考えてないタイプ・・・あくまで理想を追うタイプ
人のパターンもこんな感じですよね。

よく出来た話でした。
と言うわけで私は水銀党より蒼星会より真党紅です。

あまりに素晴らしい出来の真赤です。

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October 16, 2008

長谷川、強かった!  粟生は残念・・・vsラリオス 日本っていい国だね  

粟生vsラリオス
天才粟生が挑むのは歴戦の勇者オスカー・ラリオスです。
ラリオス、この間、防衛戦みたのですが、相変わらず元気でした。
この人、顔だけ見ているとメキシコの観光地辺りでインチキな土産物かなんか売っていそうな感じなんですが、顎を割られても無様に敗退しても立ち上がってきてタフに戦い抜く本当のファイターの一人です。

そんな相手に粟生はどう闘うんだろうと思ったのですが、試合は開始から粟生のペース。
1.2が綺麗にラリオスの顔を捉え、ラリオスのパンチは絶妙のヘッドスリップで避け切ります。粟生のパンチの正確さも特筆すべきレベルで、センスだけならすでに充分世界でも1流のレベルです。
粟生は序盤からボディを効かし、ラリオスからダウンも奪います。
でもここで決めさせないのが経験の鬼ラリオスで、絶妙のいなし。
そして結果から言えば残念だったのは、粟生、大きいのを狙いすぎて、手が止まる。
結局、中盤の疲れを誤魔化されてしまいました。
それから大きなパンチは目で避けていても、細かいジャブをもらっていたのは課題でしょうね。
後半は両者、決死の打ち合い。
判定はスプリットで2-1の負け・・・私はエキサイトマッチという番組で世界のボクシングを毎週見ているのですが、別にインチキとかでなく、普通にこの出来なら自国の挑戦者勝ちです。
日本って本当にイイ国です。


長谷川穂積vsバルデス
長谷川のボクシングは完璧でした。
パンチの回転はどこまでもスムーズで、素晴らしく良く伸びます。
ボディワークも言うことなし。
粟生も良かったけど、長谷川と比べるとやっぱり見劣りしますね。
確かにラスベガス進出夢じゃないです。

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October 15, 2008

日本vsウズベキスタン   WC最終予選 大丈夫?日本

テレビがなんと煽ろうと、2敗していてこの間、韓国にも大敗したウズベキスタンは、はっきり格下のチームです。

そんな相手にホーム緒戦ですから、結果オーライの勝ち点3だけでなく、快勝して勢いを付けたいところですが、日本、ウズベキスタンの速いチェックに倒され、ボールを奪われ、せっかく取っても足元に落ち着けることは出来ず、パスをすればカットされ、なんとなくバタバタした印象のまま進んだ後に来たのは、再びトゥーリオです・・・悪いんだけど、今日試合前の通路で見た時から悪い予感してたんだよね。
綺麗に先制され、このまま終わることもないだろうけど、この状態だと先々不味いんじゃないのと思いながら見ていたらやっと30分を過ぎた辺りから、日本選手に落ち着きが戻りパスが繋がりだし、ウズベキスタンのゴール前でカタチが出来始める。

中村のパスは、タイミング、正確さ、判断力ともにここしかない、というサイドチェンジでした。なんとか同点で後半に。

後半のテーマはともかく勝つ、です。
もう内容は問いません。
日本、序盤よりカタチになっていて攻め立てますが、ウズベキスタンの守りが崩しきれず点が入らない。カウンターでたまに攻められてヒヤっとするのも同じ。
ウズベキスタンは巧くはないけど、剛いね。
玉田のミドルは惜しかったなあ・・・なんだかトゥーリオが上りっぱなしなのも不安。
DFが上がるんなら、時間限定にしてもらいたい。
これでイイのか?
ドロー終了・・・Japan大丈夫?

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フェラーリ相場も暴落連鎖?   The Official FERRARI MAGAZINE1で繋ぎ止め?

10月の始めの頃だったと思うのだけれど、仕事を終え、自宅に帰ったところ、テーブルに見慣れぬ白い封筒が。
仕事柄、出版物の類は良く届くのだけれど、その封筒は随分デカクて海外からの消印があったので異彩を放っていた。(ベルギーからだったと思う。しかしなんでベルギー?)
でもどうせろくな物じゃないだろうと放っておいて食事をしながら映画を観ていると妻が開けて、「フェラーリの本だよ」と手渡された。
中身は随分立派なフェラーリのオフィシャルマガジン。
360スパイダーに乗るシューマッハとルカ・モンテゼモロの記事あり、F430スパイダーとニュー・カリフォルニアの記事あり、古いデイトナと初代のカリフルニアの紹介記事あり。
ちょっとしたご挨拶、というにしてはかなりの充実ぶりですが、これも不況下のフェラーリ顧客、繋ぎとめ戦略でしょうね。

世界最強製造業社、トヨタ、レクサスLSの受注が80%!減らしい!
ドイツ車も軒並み販売不振で、そうなると世界最高殿様商売フェラーリのビジネスプランにも影響があるんでしょう。

そんな状況は充分理解したつもりでしたが、それでも昨日聞いたF430スパイダーの売り込み価格は衝撃だった。
ここまで来ているのか、って値段でしたよ。
なんでそんな話しを聞いたかというと、随分前に・・・・万円なら4スパ買うよ、とアッチコッチに声を掛けていたからでした。
まあそれは春頃の話だったんで、そんな値段になるのは何年先だろ?
当面はあり得ないプライスだったから、気持ちの上では半ば以上ジョーク。
コーンズ予約の方が確実に速いだろうが、それでも万一出物があったらソッチ買って予約は430の次の直噴型エンジンで出るであろう、次期モデルにしてもイイなんて思っていたんです。
「今なら即金で払っていただければ・・・・万円で、走行1000キロ、フルオプションのF430スパイダーが」
と連絡を戴いたのですが、コッチも株先と為替の評価損実現損が、えー、F430スパの新車価格を大幅に超えるほどに達しているんでね・・・(泣

ご連絡戴いたことには丁重にお礼をいいつつ、お断りしました。
でも俺にその値段で売り込むってことは、前オーナーはもっと安い値段で手放しているわけだろうからちょっと疑問に思って
「なんでその人、そんな安値で売ることになったの?」
と聞いてみると、どうやら事業の資金繰りらしいとのこと。
その人の気の毒な点は、充分プレミアムが乗るだろう、と思って購入した4スパすら想定を超える値段でしか買い取ってもらえなかったってことでしょうね。

うーーーん、フェラーリ相場下押しましたね。
これからどうなるだろう?
フェラーリ社は、F430にカーボンブレーキ標準にした今年から完全に想定顧客の収入レベル上げていますから、今回の世界金融大不況の影響は案外大きいかも。

世界最強ブランドの今後に注目だよ。

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October 14, 2008

バベル島   若竹七海

この人の作風は独特で、この本も一般のカテゴライズならホラーなんでしょうが、なんとなくホラーというより「怖いお話」という感じ。

そこはかとなく漂う和の風味がそう感じさせてしまうのですが、この短編集も冒頭から読み出すと、そんな感じです。
でも現代娯楽小説としてなら水準かな・・・と、あまり萌えずに読み進むと「白い顔」で驚かされます。
非常に大きな陥穽が仕掛けてあり、これは傑作認定してイイ出来でしょう。

それで元気が出てまた読み進めると再び失速の気配が漂いだすのですが、軽い味わいの「回来」が好みです。
この作品は筒井康隆の某傑作を思い出させますね。
その某傑作の題名を書いてしまうとネタを割るので書きませんが。

そこで「樹の海」も良かったなあ、と思いだし、若竹さんは、軽妙な味わいの作品が楽しい人かもしれないな、と結論を出しかけながら、最後の表題作「バベル島」になるんですが、オチは非常に良かったです。

ブリューゲルのバベルの塔のイメージが鮮烈に沸く方なら、感慨もひとしおではないでしょうか?

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October 13, 2008

ローゼンメイデン第一期だけ観終わったところで考える、10年後のローゼン

第一話とwikだけ見て前回の記事を書いたのですが、DVDボックスなんて届くの待っていられないので、ネット配信で第一期ローゼンの12話を観てしまいました。

ひたすら耽美な世界かと思っていたら、第二話でいきなり真紅がボケてくれて、それからは、ドールズの脇役かと思っていた引き篭もり少年ジュンの再生が大きなテーマになっていたのは意外でした。

でもコレ結局、人は嫌!
綺麗なお人形と世話してくれるお姉さんだけの世界が快適。
恋心を抱く相手は人形ってのが前提になる話ですよね。

エヴァンゲリオンでも堅固なバリアー、ATフィールド(絶対恐怖領域)は人の心の壁だとされていました。
そしてシンジ君は友達を作るのが下手な少年でした。

人の最後の敵は人だ、ってセリフもありましたね。
これは最近の人は弱くなった、なんてことではなく、結局人は人が怖いものなのだ、という本音が出てきただけだと思います。
でも狩猟の時代から農耕の時代まで、人は人と繋がっていないと生きていけるもんじゃなかった。
それが工業化の進展から都市化が進行して人の繋がりが希薄になると、そこにネットが登場、急速に発達して、もう人は直接人と繋がっていなくても、「生きるだけ」ならなんとかなるようになってしまった。

人と交わる重苦しさから逃れられる「夢の世界」は、もう手の届くところに見えるようになった。
希望が目に見えるから人はそれを真剣に希求し、フィクションの世界だけでも実現しようと手を伸ばす。
人と交わるということに関して最も難しい恋だって、「人形」或いは「ヴァーチャル」な存在相手に実現出来るような気もしてきた・・・

ただエヴァンゲリオンもローゼンメイデンも最後は引き篭もりを脱せよ!
人の世界で傷つくことを恐れるな、というメッセージを残してエンディングを迎えます。

強く戦えってことです。
強くあれ!
このメッセージは永遠不変の真実です。
何故なら、弱くなることに限りはなく、弱くなるとことは苦しみに過敏になって行く無間地獄への道だからです。


でもそう遠くない将来、もう弱くてイイんだ。
ひたすらに篭れという結論を投げかける作品も出るだろうな。
もうすでにこの作品での恋の相手は人形なんだもの。
アートは道徳や人生訓を超えた存在ですからね。

とりあえず非常に楽しめた作品でした。
別シリーズの続きが楽しみです。

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October 12, 2008

ヤベエ! ローゼンメイデンがオモシロい! なんという耽美と極限の虚構! 

昨日、仕事と夕食を終えた後、暑いほどだったので下着一枚でPCの前に座り、夜もふけてそんな格好に寒気を覚えるようになった頃、配信されたバンダイチャンネルの20071217_375714
この美しい画像に惹かれてローゼンメイデンの第一話(無料視聴)を見てしまった。

凄いオモシロいのね、コレ!

美しきアンティークドール達が、ルール無用のバトル・ロイヤル!
互いの魂を奪いあい、「どんな花よりも気高く、どんな宝石よりも無垢で、一点の穢れも無い、至高の美しさを持った究極の少女」アリスを目指すアリスゲームを繰り広げる・・・

もうなんなんでしょうか、この枠組みは・・・
二次元美少女たちが戦う理由に、すでに悪と戦う正義味方とか、地球を守る犠牲の戦士なんて綺麗ごとすら言わない。
目指すのはひたすらの耽美。
極限の虚構。
恐れも迷いもてらいもない二次元萌え絶対肯定の世界。
日本アニメの世界観ってここまで来ていたのね。
それがウサギ小屋と呼ばれた一家の中で繰り広げられる。

まだ一話しか見ていないんだけど、DVDボックスとコミックのボックスを予約しました。

とりあえずマイカップを取りだす「真紅」萌えです。

ps
「誓いなさい。この薔薇の指輪に」
このセリフ、何回聴いても笑うしかないよ。
だってピッタリハマり過ぎ。
ヤバイよ、この世界は。
日本はこうしてどこまで行くんだろう?
そして世界はどこまでついてこられるんだろう?

今の時代、アートは死んでいるではないか?
そんな迷いのある貴方。
最も確信的で革新的なアートはここにありました。

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October 11, 2008

アップルシード  エクスマキナ

映画アップルシードの続編ですが、これからの日本アニメがさらに世界を魅了する為に何が武器になるのか?足りないものは何か?
という点が非常に良く出ている作品なので記事にします。

まず圧倒的な魅惑を発揮しているのがキャラクターデザインでしょう。
デュナン・ナッツは3DフルCGということもあり、微妙な表情の動きまで「萌え」です。
勇ましけど恋には一途、で「オタクの萌え処」を良く分かっています(笑
こういう絵を描かせたら、もう日本人アニメーターに勝てる民族なし!

その他、相手役のブリアレオスのデザインや、各種登場するパワードスーツのカッコ良さなど、世界の追随を許しません。
ともかく「絵の魅力」だけなら今後百年はブッチギリ間違いなしです。

コッチ方面は大丈夫なんですが、足りないものは、まず脚本、セリフがダメです。
イチイチ説明的で紋切り型でともかくツマラナイ。
今、目の前のテレビで「花とアリス」をやっているんですが、いつか機会があったら見比べて下さい。

「花とアリス」のセリフは物語に霊感を与えキャラクターに広がりと深みをもたらしているでしょう。
「状況の説明」だけになっているセリフなんてほとんどありません。
この点で素晴らしいのはハリウッドで、ある種の作品は、そのセリフだけで見せてしまいます。ハリウッド脚本術、勉強してください。
その上で乗り越えれば良いんです。

それからもう一つダメなのが、見せ場のアクションシーンで、どっかで見た映像と被ることです。
ナッツがバイクで疾走すれば、トリニティに見えてしまい、強敵サイボーグとの決戦シーンは、バイオハザードⅡのミラ・ジョボビッチに見えてしまう。
その他、オタクなら見覚えのあるシーンが続々で、マトリックス・レボリューションズのセンチネルズの侵入シーン。ブリアレオスとテレウスの闘技対戦は、ネオとモーフィアスの格闘訓練シーン、危うい場所で現れる救出機はエイリアン・・・etc

映像のクオリティは極めて高いのですが、一つ一つのシーンに捻りと独創性に欠けるようなとこが残念です。
この点では「AKIRA」なんて凄かったですよね。
映画は名シーン一つ作れば、長く心に残り、その作品の評価を決定的に上げることもあるので、もう一汗かいて欲しいです。

後は物語全体の構造が凡庸です。
原作はかなり難解な作品らしいのですが、どうせならその路線を行くべきでした。
世界はオタク化しているんです。
キャラクターが魅力的であり、画像の質は最高なんですから、難解、大いに結構なんです。
この作品では有り勝ちなストーリーで、残念でした。
まあ歴史上の傑作といかなくても、普通に見るなら水準以上の作品です。
特にやっぱりデュナン・ナッツはイイね!
それにしても勇ましく戦う美少女たちは、いったい現代の何を象徴しているのだろう?

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October 10, 2008

うららかな秋の日に、本当に襲って来た恐慌@10/10

私は明日明後日と仕事なんですが、一般の方なら3連休。
秋の快晴の空は気持ちよく高く、本来なら楽しみの多い金曜日となるはずだったんでしょうが、株式市場は完全に恐慌の到来を示唆しています。

私は経済に限らず、なんにしろ大袈裟に煽るような言葉は信用しない方なんですが、こんな一見平凡な日に、歴史に残るような惨禍が起こるんですね。
もう認めます。
完全に今は恐慌状態です。

私のシステムでは、その時の市場のトレンドの強さを数値化しているのですが、5以下なら、市場にトレンドなし。ベタ凪です。
ポジションはOPだけを持って、膠着が続くと見ればストラングルを売り、離れると思えばストラドルで買うか片張りを買う。
これが6を超えるとトレンド発生!
先物で流れに乗ります。
そして20を超えるとそろそろ降り時を探り出し、30を超えると逆張りを検討し始めるのですが、今日その数字は90を越えました。
モチロンデーターを取り出して初めてです。
ちなみに今までの最大は911テロの時出した41.幾つかが最高でした。
今日はその倍以上の数字が出た。
このデーターは日毎に更新されるので、クルマが最高速を上げるのと同じ位、大きな数字を出すのはより大きな抵抗に反するので難しくなるのですが、市場は一向に気にしません。
クルマで言えば300キロ超えたよーって世界にいきなり800キロ出るクルマが登場したような物。
あり得ないって。

そこで前回の記事を訂正させていただきます。
1)先物やっているから売りで取れてナンボ←ウヌボレでしたので以下に修正。
逆張りで追加買い参入しなくて良かった。

2)日銀の金利引下げは難しいだろう←常識の範囲では、だった。もう常識の世界じゃない。
修正:今すぐ0金利に戻してください。

もう完全に市場は壊れています。
生保破綻にリートの破綻。
ちょっと強引な手段ででも、何とかした方がイイと思うよ。

ps
今、ニュースで、麻生総理の自社株買いの規制撤廃の話聞きました。
コレは効くかも・・・少なくても実質的な行動は評価出来ます。

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October 09, 2008

地図のない道   須賀敦子

ヴェネチアから大阪まで、須賀敦子さんの歩んだ「地図のない道」への思いが語られる1冊です。
ヴェネチアはともかく、大阪?と聞くと、須賀さんとのイメージのギャップに苦しむかもしれませんが、心配はご無用。

大阪に流れる川と、そこに掛かる橋の美しさ。天神祭りへの叙情的な描写、悲恋に終わった恋人たちへの思いを読んだ後には、大阪とはかくも美しい街なのか?と読者は驚くことでしょう。

結局、重要なのは、語られる対象でなく、語る人の感性、表現力なのだなあ、というつい忘れがちでも重要なことを今さらながら思いださせてくれるのも、須賀敦子という作家の偉大さですね。

大戦時のユダヤ人、ルネッサンスの時代に高級娼婦と呼ばれた女性たちへの思いなど、須賀さんの想像力は、ふとしたはずみから飛び立つと、寄せられるのは、弱い人間、恵まれない、あるいは逆境を、悲劇を強いられた人々への視線の優しさです。
それはイタリア繋がりということもあり、どこか聖フランチェスコすら偲ばせます。

相変わらず風景描写の美しさは圧巻で、虚構の上に築かれたヴェネチアという都市を、これほどその典雅なる幻へと表現しえた作家はそうはいないでしょう。

「淡い空色のしずかな海に、白い、杼のかたちをした砂州が、ほっそりと横たわっている。中世の細密画にあるような金色のさざ波が、太陽の光をまぶしく反射して海の表面に細かい絞りの模様を描き、そのうえを、ときおり、カモメがゆるやかに飛び交う」@リド島

やっぱり須賀敦子さん、好き。
もったいないので少しつづ読んで行きたいと思います。


最後に翻訳小説を読む上での自戒点を覚え書き。
ps
どこの国語にも、国の歴史が、遺伝子をぎっしり組み込んで流れる血液みたいに、表面からは分からない語感のすみずみにまで浸透している

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October 08, 2008

スゴイっすね! 日経平均&為替

今日は休日でしたが、さっきまで気鬱な用事があり外出していたので、帰って株価を見て驚いています。

うーーーん、株でも指数先物やってます!っていうからには、下げで儲けてナンボ、なんですけど、まったくついて行けていません。

なんでついて行けないのか?というと、まずシステムが全然機能していないこと!
なんで機能しないか、というと値動きが法外過ぎるからです。
システムトレードというのは、結局過去の値動きをデーター化、パターンを見つけて応用するものです。
そのパターンから大幅に外れれば機能しなくなって当然なんですね。

ならこういう相場で儲けるにはどうするかっていうと、決め手は想像力でしょう。

人間の予想は線形化、なんとなく今のイメージからの延長で明日を考え勝ちなんですが、その線形化しがちな予想を、あえて乗り越えられるかどうか?です。

アメリカの不動産という世界最大の資産価値が暴落した。
証券化ビジネスが崩壊した。
そんな後に来る明日はどうか、って時、どれほどダイナミックに予想ができるかどうか?それが決め手なんでしょうね。

今回私は、悪くなるという予想はついても、当然各国政府中央銀行は連携し、徹底して株価、為替、金融市場の安定に注力するだろうから、ある程度下げれば落ち着くだろう。
そして上がるだろうと予想しました。
各国政府、中央銀行が連携し、金融市場の防衛に努めるとこまでは予想通りでしたが、それがまったく通じない世界ってことは予想出来ませんでしたね。
はい、日経先物買い持ちのままです。
OPもいじっていません。

ただこうして徹底して見込みが外れた時の最後の救いは、レバレッジを掛けてなかったってことですね。

低レバは命を救います。
まあ予想が外れていては儲けは出ませんが。

塩漬けしたまま、今はただ見守りますよ。
しかし911テロの時もネットバブル崩壊の時も、打つ手なしって経験は、過去にあんまりなかったなあ・・・

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October 07, 2008

ふざけるな!くりっく365@東京金融取引所!  偉いぞ!SAXO銀行&オメデトウ、ノーベル物理学賞

昨夜のNY市場も大荒れでした。
マーケットですから、凪の日もあれば、暴風雨の日もあるわけで、それが嫌なら取引なんてするもんじゃない。
でもいくら大荒れと言っても、大地震や核テロなど物理的な障害が起こったわけじゃないんですから、取引の為のサーバーがダウンしたって方はないでしょう。

しかもそんな会社にサービスを提供しているのが、日本で唯一の公的金融先物取引所!

俺らは、国のお墨付き!ですから、安心確実間違いなし。
そこらの不良会社と一緒にしないでね、ってとこが真っ先に落ちる。
プライスが流れなくなり注文も通らない!
再ログインを試していると、サーバーがありません、となる!
アホか!
ブログの更新で、サーバーエラーなら笑ってられても、今この瞬間に金が動いているんだぞ!
まあ悪いのは各々の会社でなく(会員の会社はむしろ被害者?)、システムを運用する東京金融取引所なんですけどね。

私はですね。
日本、大した国だなって思うのは、高速のネット環境遅れているっていえば、いつの間にか世界1になっている。
個人の金融取引環境が遅れているって言うと、これまた世界に誇れるレベルになっている。
やっぱり民間は努力しているよ。(確かに不良もいるけどさ)
まあ民間他社も落ちてる会社あったんですけどね。
でも「くりっく」で取引する人って、安心買っている人が多いから、罪は重いよね。

そんな混乱の状況下で、光ったのは、SAXO系(デンマークにある銀行です)の会社です。
昨日は、「くりっく」がダメなので、カカク・トレーダーに変えたのですが、サラサラ流れるプライスは美しいわ・・・ホントはスゴイ勢いで含み損増えてるからそれどこじゃないんだけど・・・

とりあえず扱い通貨増えるからカカク止めて、インヴァストに全部移すって案は中止!

公的機関なんだから、信用を持てるようにしてください。

ps
南部、小林、益川先生!ノーベル物理学賞受賞、オメデトウございます!
まあ「自発的対称性の破れ」と「小林益川理論」が、今まで受賞してないのがおかしかったんですけどね。
少なくとも、南部先生と小林、益川先生の二人は去年と今年の日本人連続受賞で良かったんだよね。
欧米偏重のノーベル賞でも、3人の圧倒的な業績は認めざる得ない、ということでしょう。
これはまた改めて記事にします。
実は、このこと「コレは変だよ、ノーベル賞取ってない日本人の大業績」としていつか記事にしようと思っていたんです。

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October 06, 2008

【緊急】 日本の未来を作る政策 【私見】

今日も株価は大暴落でした。
私のブログの過去記事では、テレビが騒ぐ時のような下げ相場でも1度記事にするころには反転上昇していたのですが、今回は記事にするのも3回目です。
それだけ大きな下げ相場、ってことは、先の経済状況も暗黒なんでしょうか?
それではどんな政策があれば、この状況を打開できるのか、ってことを書いてみます。

日本はこの間まで景気は良かったとされているんですね。
外需が強く、求人倍率も回復し、確かにマクロの経済統計は良かったんです。
日本製品、アメリカで売れ、ユーロ高から欧州に食い込み、新興国相手でも最強でした。

それが崩れて外需が萎んだら、一遍に悪くなった。ずっと内需がダメなんです。
まず経済政策上、不景気だ、ってなったら①にやるのは金利の引き下げです。
でも今0.5%です。
下げられるかっていうと、資源高で消費者物価上がっていて、実質金利マイナスですから、これはちょっと難しいですね。(中銀総裁がギャンブラーだったらアリかも?ですが)
むしろ金利上げれば、過剰貯蓄なんだから消費を刺激できるって論者もいますが、確かに民間はそれで良くても、過大な債務を抱えている国と地方の債券、借り換え出来なくなって破綻です。
よって金融政策上は、打つ手なしです。

では公共事業か?
ケインズ流の有効需要喚起策ですが、これはもう散々やって失敗してます。
なんで失敗してきたかっていうと、乗数効果が低くかったからです
統計が語ることを翻訳すると、もう日本のインフラは充分整っているから、いらないよ、ってことです。


景気=外需+内需ですから、自分たちでコントロール出来ない外需が落ちた分、内需を拡大するしかないのですが、どうすれば良いのでしょう。
日本での内需振興は、もう20年も前の前川レポートの時から問題視されているんですが、いっこうに解決しない。
何故か、というと
成長=新規需要だからです。
中国、インドが高成長、って報道がされる時、バックに映るのは、自動車ディーラーであり、家電量販店ですよね。
今までクルマなんてなかった家庭にクルマが入る、エアコン、テレビが入るってことになれば、それだけ大きな「新規の需要」になるわけで、プラス成長になります。
日本の高度成長期も、家電の三種の神器、マイカーブームがあったでしょう。
それがクルマも電化製品も大体行きわたった国で、さらにプラス成長=新規需要が出るには新たに買う人増えないと、難しいですよね。
もうクルマ、持ってる人が買い替えても需要はトントンでプラスにはなりません。

その日本では人口停滞から減少です。
さらに老齢化が急速に進行しています。
年を取って体が動かなくってクルマを降りる人が増えて、若者が就職難でクルマ離れってだけでも需要は落ち、トントンすら難しい。

さらにグローバル化で、賃金の安い新興国と安値競争させられれば、もう国内に回るお金は少なくなる一方です。

老齢化、人口減少、そしてネットの発達から娯楽がサイバー化(私もブログなんて書いてないで、外に飲みに行けってことですが)すれば、人は籠り、物は動かず、売れずってことです。

どうやら内需の奇跡的拡大による景気下支えも難しそうですね。
こんな状況を読んでいるから、株価、相当安いんですが、買いが入りません。
ただそうなると、逆資産効果でますます景気は悪くなります。

景気対策=金利政策&内需喚起策ですから両方ダメでは、もう八方塞がりです。

じゃあどうやってもダメなのか、というと一つだけまだ打開策あると思います。

それが官僚機構の効率化ですね。
役人の給料下げろ、なんて意地悪言わなくても、役所仕事の無駄を省き、その分、ダブル・ワーカーや片親家庭へのサポートなど、セーフティネットを拡充、さらに国の未来を担う新規技術へ投資する。
同時に税率を下げればシカゴ学派の合理的期待、なんて言わなくても内需は支えられるでしょう。

じゃあその官僚機構の合理化は誰がするのか?と言えば政治家にしか出来ません。
でも一言半句、上げ足取られて解任されている大臣にそんな力が持てるでしょうか?

格闘技に例えれば、両手両足縛られて、凶器持った相手と戦ってこいといわれて戦えるかってことです。

中山さん、大臣辞職しただけでなく、選挙にも出なくなりました。
これは自民党内でも大きな反発を受けた証拠ですね。
なんで大きな反発受けたかというと、政治家のみなさん、地元に帰って怒れたんでしょう。
ということは、日教組発言、国民に支持されなかった、ってことでしょうか?
JNNの世論調査では五分五分でしたが、言った結果は中山さんの負けでした。
ただ喧嘩上手な総理だったら、アレで勝負ってのはありだったと思いますが、もうダメです。

・・・当面・・・日本は苦しいかも・・
でも打開策は、上記の一つだと思うよ。

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October 05, 2008

イタリア絶景50! 8月に足りなかったのは、音楽だったのだ!

やっていたのは知っていたんですが、8月に行ったばかりだったのでテレビで見ることもない、と夕食を食べながら録画していた映画を見ていました。

それでもちょっと、と見始めたら、なんだか懐かしくて、「最後の晩餐」は見てないんだ、とか、ドロミテとかサン・ジャミーノとか青の洞窟とか行ってない場所がやたらに良く見えて、ヴェネチアにはやっぱり冬も行きたい、仮面祭りにも参加したい。今日読んだ須賀敦子さんの書いていたリド島にも行きたい。
そしてマーラーの5番を聴くのだ、なんて思いだしたら切りがなくなってしまった。

被る音楽が良いんだ。
エンニオ・モリコーネとプッチーニ・・・iポッド持っていくんだったなあ・・・

それにしても良く出来たホラー短編の題材になっていた無目的に高い塔って本当にあるんだね。
俺、フィクションにしては良く出来ているなあって思っていたんだ。

でもこうやって一編に見るとやっぱりイタリア人ってスゴイわ。
美に掛ける執念が半端じゃない。
あんまり外国に被れるとなんだか負けた気になるんで、斜に構えるとこあったんだけど、急にフェラーリも愛おしくなってしまった。
フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティ、こういうクルマが、なんでイタリアからしか生まれないのか心底納得した。
生真面目なドイツ人にも、美をお洒落、というレベルに留めてしまうフランス人にも、かつては世界を制覇したイギリス人にもこれは無理!

生の全てを美の顕現に捧げるイタリア人じゃなきゃ出来ないんだよ。
ホンダかトヨタから似たようなクルマが出たら乗り換える、って思っていたけどやっぱり止めた。
フェラーリ、乗り続けることにする。

生きることの全てを美に捧げ、美に燃え尽きるようなイタリアン・スピリットは偉大であり、人類の至宝だな。
世界にイタリア人がいることを神に感謝!

今、トスカ聴いている。
やっぱり最高。
オペラ座でプッチーニも聴きたいな。

ps
2ch実況から拾った笑える話。イタリア、カワイイよイタリア!
負けたい支配者にお薦めのヘタレな軍隊イタリア軍

・飛行機、戦車装備の最新部隊なら大丈夫だろうと思っていたら槍やマスケット銃装備のエチオピア軍にぼろ負けした
・補給拠点から数百キロの砂漠でイタリア兵が水を大量に使ってパスタをゆでていた
・ローマ空港がガス欠したので調べてみると燃料管理部門が無かった
・連合国へヒトラーに便乗して宣戦した、というか宣戦した後から作戦とかを計画する
・イギリス軍兵士がイタリア軍に捕虜にされ、将校も「兵卒も」全員フルコースを振舞われた
・中東戦争中乗っていた戦車を休憩の間に泥棒に盗まれた。
・神のご加護がある教会に火薬を置けば安全だろうと思ったら、雷の落ちた場所が教会の尖塔だった
・男性の9/10がナンパ常習者。しかも「命を賭けるときは惚れた女を守るときだけだ!」という民族気質から「隊長ほど危ない」
・「眠い夜中に攻めてくるわけがない」といって見張りを置かなかった部隊がその晩不意をつかれて投降していた
・「崩壊寸前の国なら負けるわけがない」と第2次大戦中フランスに攻め込んだイタリア軍が反撃を受け逆に攻め込まれる寸前で戻ってきた
・流行っている補給物資は「ワイン」 ワインを一気のみすれば泥酔して戦闘が怖くなくなるから
・世界大戦勃発から5年間はイタリアが負ける確率が150%。一度降伏して寝返った後元の同盟国にもまた負けまくりの確率が50%の意味
・イタリア戦史上における主な21会戦中イタリアの勝利は4回、うち3回が奇襲か毒ガスの使用によるもの。

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ハンマースホイ展に行く休日・・・こういう毎日を送りたい・・・

久々の休日、9時前に起きると、次女と妻はすでに買い物に行った後。
長女が朝食を取っていましたが、今日は学園祭に行く予定だったはずです。
私は10日ぶりの休みだったので、トマトジュースだけ飲んで、エルメスのジャケット(←ウソです、笑)を羽織って、須賀敦子の本を持ちハンマースホイ展に行きました。

孤独で寂寥感のある象徴派の画家って好きなんです。
そして国立西洋美術館はやっぱり日本のインテリジェンスを現す場所として居心地が良い。
確かに日本にはヨーロッパのようにかつて王宮だったなんていう美術館はないけど、すべてが清潔に整えられ、係員は親切で、トイレの多さとその機能の充実ぶり(重要です!)、などまさにJapan qualityで、世界に誇れる美術館だと思います。

展来会は期待通り充実したものでした。
画家ってテクニックも重要だけど、最後はそのアーティストが持っている美意識の高低で値打ちが決まりますね。
人のいない廃墟を思わせるクレスチャンスボー宮殿、背を向け続けている人物像・・・
それは時の流れの果ての黙示録のさらに後の世界。
なぜこんな生命力の尽き果てた世界を思わせる絵に、不思議な安らぎと癒しを感じるかというと、それは生きること、繁栄を持続させることの労苦から開放された世界だからでしょう。
そんな絵画を眺めながら、音声ガイドから流れるサティ、グノシェンヌ2番を聞きながら歩き回るのは至福のひと時・・・

見終わった後は、「すいれん」でちょっと早目の昼食。
ビールを飲んで、オードブルを摘んでいると、呑みなれないので少し酔ってくる。
昼間のほろ酔いは千金の快楽ですね。
ミュージアムショップではハンマースホイの絵の入ったTシャツと図録、澁澤達彦の「幻想の画廊から」を購入しました。

フェルメールもやっていましたが、今日は混んでいるでしょうし、一日に二つの展覧会を見てしまうと印象が混じってしまうので早々と帰宅しました。
ホントはもっとゆっくり見て、その後もアチコチ遊びに行きたいんですけどね。
でも楽しかったです。
あーあー、たまの休日だけじゃなくて、毎日こういう生活がしたいんですけど・・・
なんとかなりませんかね?

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October 03, 2008

アメリカ雇用統計発表! なんつーか、引き篭もりは加速するな

毎月、1週目の金曜日、夜9時半はアメリカの雇用統計発表!
リアルタイムの発表を待ちながら、分足のチャートのを見て、目の前のテレビはジブリ!
それで2chの市況2、ドル円専用スレッドに行く!

ノリノリで、ほとんどお祭り状態(笑
発表の時間が迫るにつれ広がるスプレッド!
乱高下するプライス、

そしてドキドキの発表!
盛り上がる掲示板!
正直、オモシロイよ。

不景気な世の中で、花の金曜日がこんなカタチで復活するとはね。

やっていればかなり笑えて身につまされる市況2FX用語集

そからのコピー
【米国雇用統計】
3億人弱の人口をもつダメリカにおいて、たった一万人だけ予想とブレただけで、
その発表の瞬間全世界で何十憶ドルもの資金がうごめく、宇宙的詐欺統計。
ちなみに一万人というと、東京ドームでたとえれば相当のガラガラ状態である。
また、夏フェスで例えても、中規模と言わざるを得ない規模。
なんとも、ダメリカらしい指標である。


なんつーか、もうネットだけで興奮できるし、笑えるな。

俺はどうしたのかって?
直前の下げで拾おうと思ったんだけど、手が出ず・・・結局、NZドル買ってしまいましたが、何か?
プライスは69.49です・・・あー、今20銭安いよ・・・はいはい今日も曲げました。

さて風呂は入って寝るわ。
今日は疲れた。
明日も仕事!

ps
年金別便来たんだけど、メチャクチャだね。

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October 02, 2008

幽談        京極夏彦

私が現役の作家で最も好きな京極夏彦さんの新作です。
内容は、8つの幽し事件や思いなどが綴られた短編集です。

冒頭の作品、「手首を拾う」がまず素晴らしい出来です。
現実感の希薄な、京極夏彦独特のどこか離人症めいた感覚で語られる美しくも不条理な怪談。
一読感動してしまい、この本は21世紀の「夢十夜」になるぞと期待が膨らんだのですが、作品が進むにつれ、しだいに失速してしまいました。

ただ京極夏彦がこの作品集で表現しようと挑戦した世界は、非常に志の高い美意識と形而上学です。
単なる娯楽短編集には終わらせないぞ、という気概は大したもので、その意気や良しなんですが、まだまだ京極夏彦を持ってしても、21世紀の「夢十夜」の再現には力足らず・・・
ちょっと比べる相手が悪かったですね。

しかし京極堂は未だ若し!
今後に期待させていただきます。

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October 01, 2008

K-1ワールドMAXグランプリ決勝@凄かったけど・・・複雑・・・

1)小比類巻vsメス
改名までして再チャレンジの小比類巻選手ですが、強靭な肉体と強いパンチを連打できるユーリ・メスにダウンを奪われ3RKO負けしてしまいました。
膝とローキックで善戦したんですけどね。
パンチへのガードの甘さは改善されていませんでした。

2)魔裟斗vs佐藤
因縁対決で楽しみでした。
ずっと線の細い佐藤は、ワールドクラスの選手じゃないと思っていましたが、プアカーオーを倒してからは話が変わりました。
スピードとパワーで距離が潰せれば魔裟斗、でもそこで佐藤の膝が出るのかどうか?
試合は魔裟斗の速いステップインからパンチを伸ばしますが、佐藤勢いに煽られません。
2R,魔裟斗は膝を恐れず、パンチ連打にこだわります。
佐藤は蹴りも含めて総合力で対抗。激闘に会場は大歓声!
魔裟斗はちょっとヘッドハンター、でも1流のボクサー並みに連打が効き左ジャブが伸びます。
3Rになると佐藤の速い連打が当たりだし、血まみれの魔裟斗ダウン。
こうなると蹴りも使えて武器の多い佐藤有利ですが、両者一歩も引かないパンチの応酬!
素晴らしい試合でしたがドロー判定は少しオカシイ。
ただ4Rも見応えタップリ。
佐藤の手が止まり、ダメージが大きいはずの魔裟斗のメンタル勝ち。
でも佐藤選手、これから応援します。
立派だったよ。

3)キシェンコvs魔裟斗@決勝
1R,勝たせてもらった負い目もあるのか、ダメージが深いはずの魔裟斗は執念の勝負根性。
ブロンドのキシェンコは、動きがシャープで顔立ちを含めてホント「美しき死神」って感じですね。若さならではの勢いがあります。
2R魔裟斗ダウンされますが、魔裟斗あくまで引かない。
どんな練習してきたんだろう?
3Rも顔面朱に染めて前に出ます。
判定はドロー。
また延長です。
魔裟斗ロー打つとパンチもらっても前に出ますが、正直このラウンドもドローかなと思ったら判定の勝ち。
うーーーん、魔裟斗は立派!
でもダウンをもらい続けた選手が優勝ってのには、ちょっと違和感・・・
ここまでやれれば魔裟斗、負けていても立派だよ。
人を感動させる敗者ってのも世の中にはあるんだ。

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エバン・オールマイティ@この映画を見れば、あなたにも世界は変えられる。いや本当に!

ハリウッドの底力を見せつける、非常に楽しく後味の良い作品です。
「ブルース・オールマイティ」の続編で、神様はモーガン・フリーマンのままですが、主演がスティーブ・カレルに変わっています。
S・カレル、まだ一般のファンには馴染みのない名前かと思いますが、その演技の実力は極めて高いです。

話は如何にも俗物白人そのもののような新米議員が、神の無理矢理な啓示を受け、しょうがなく箱舟を造りだすというドタバタコメディ。

ともかく巧いなあと思うのが、主演のS・カレルの変身過程で、最初はキャスターから議員に転進するという、あざとい嫌な野郎そのものに見えたのに、神様の悪戯から、「ジョン・レノン」にさせられ「ビージーズ」になり、「与えられた衣装」に変わる頃にはすっかり救世主に見える。
その変身ぶりがあまりに自然で目をみはります。

当然、脇の演技陣も手固い。
この辺、「映画に出しても余裕のある力を持った」俳優陣女優陣の人材の豊富さは他国にないものでしょう。

そして制作費210億円が作りだす、けた外れにデカイ箱舟の映像と、それに乗る為続々と登場する動物たちの多彩さと数の多さ。
「神は細部に宿る」と言いますが、そんな処も手抜きなし。
まさしくプロの仕事です。

さてそういう具合に映画が進行していくと気になるのが、すっかり神がかって議員の資格も停止されたS・カレルの行く末です。
どう落とすのか?
この世の終わりの洪水が起こる?
それでコメディがまとまりますか?
脚本オタク、話の構造探求主義者としては、ワクワクしながら見守る処ですが、良い結末でしょう。見事でした。

以下、印象に残るセリフです。ともかくハリウッドは言葉の国。
素晴らしいと思いますよ。
①「勇気をください、と祈れば神は勇気をくれるかい?そうじゃないだろう、神は勇気を試すチャンスをくれるはずだ」

②「良くやったね」
「でも世界を変えることは出来なかった」
「いや変えたよ。君が愛と敬意を持って回りに接したから、みんなが笑顔になった」

コレダよね。
世界を変えるのは簡単なんだ。
英雄がなす革命には血が流れるけど、「愛とリスペクトの革命」には血が流れない。
そして誰にでも出来る。
こういう青臭い真実。個人的に好きです。

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