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September 04, 2008

あるスキャンダルについての覚え書き

原作がブッカー賞候補になった、二人の女教師の物語り・・・この背景からは、地味な文芸映画かと思われましたが、内容は非常にハイ・レベルなスリルに満ちた1本でした。

舞台は中学。定年を間近に控えた女老教師と、赴任してきた色花溢れる美術教師・・・
二人の間に繰り広げられる愛憎の行方は・・・です。

人がその胸の内をさらけ出した時、そこに一点の曇りも、闇もない、ということは、あり得ません。
もしそんな人がいたら、それは完全な狂人か神の子でしょうか?
どちらにしろ凡人には、非常に恐ろしい存在です。
どんなに良い方でも、我々は誰しもが、その内面に幾らかの悪意、嫉妬、卑劣な気持ち、を抱いている。
それを内面だけに留め、他者に害悪をもたらさないようにするのが文化文明、民度、人格というものです。

凡庸なサイコ映画が花盛りですが、連続殺人者のような極端な例ではなく、日常、誰しもが抱く闇の深さを非常に鮮明に描きだしたのが、この映画の値打ちです。
大げさな仕掛けはなし。
それでも十分に人の奈落が覗けます。

その抑制された演出を飽きさせずに観客を引っ張るのが、2人の主演女優の演技合戦です。
その戦いのレベルは極めて高く、ジュディ・デンチとケイト・ブランシェットが二人ともにアカデミー賞主演、助演の候補に挙がったのもむべなるかな。
優れた役者が、いかに映画のクオリティを上げるのか、とい点でも良い見本でしょう。

特にラスト、幕切れのシーンが残す余韻は見事です。
彼女は事件をきっかけに、本格的にダークサイドへと墜ちたのでしょうか?
そしてそんな穴倉は、常に我々のすぐ隣に、ぽっかりと静かに口を開けて佇むものなのでしょうか?

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