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August 2008

August 31, 2008

美しい新星! 錦織圭、ベスト16へ!  @08全米オープン・テニス

錦織選手の試合は初めて見ました。
テニスが好きなのに何で見なかったかというと、期待だけしても、男子テニスのトーナメントの厳しさを知っているので1発屋で終わってしまうんじゃないかという懸念がぬぐえなかったからと、プレースタイルがあんまりカッコ良くないと、日本人として応援していても少し複雑だったからです。

それがこの試合を見てみんな杞憂であることが分かりました。
錦織選手は強さだけでなく、プレー一つ一つに、1級品の美しさもそなえたまさに珠玉のような若者でした。
実際、そのプレースタイルはモチロン、挙手動作の美しさまでに魅了されたアメリカの観客は圧倒的に錦織選手寄り!
海外で観客を味方に出来る、というのは凄いことです。

当然、勝利した結果だけでなく、試合内容も世界ランク4位!のフェレーロ相手に互角以上の戦いぶりでした。
強烈に伸びるフォアハンド。
鋭いカウンターが切れるバックハンド。
計算されたサービスに、積極的なネットプレー。
ジャック・ナイフ決めるとこなんて日本人選手じゃなくても惚れるよ。

ネットにドンドン出て行って勝負していくのも予想外でした。
最近の男子テニス界は、フェデラー、ナダルという名選手が揃い、歴史上にも稀なほど、充実した時代だと思いますが、唯一切れのあるネット・プレーヤーがいないというのが不満でしたが、なんと、我らが日本から、その美しきネット・プレーヤーが出てくる可能性が出てきたのです。

しかし世界ランク4位を破ったということは、理論上、上にいるのは帝王フェデラーに、異常児ナダル、ターミネーターT1000型のジョコビッチだけ。
凄いよ、錦織選手。
しかもまだ18才!

ああ、これで首が痛くなければもっと手放しで喜べるんだけど・・・残念。

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舞妓Haaaan!!!  120分高いテンションが持続する痛快コメディ

日曜ですが、鎮痛剤飲んで湿布貼っていても、昨日追突された首が重いし、月末恒例の書類仕事はあるしでなんとも憂鬱な日を、笑わせてくれて少しだけ気分を変えてくれた快作コメディです。

なんと言っても特筆すべきは主演の阿部サダヲさんでしょう。
人を食った名前ですが、四つんばいになって這っていくシーンを見ただけでも、この人、運動能力高いなと思ったんですが、どうも俊足好打の野球少年だったようです。
俳優ってこういう何気ない動きにも出自が出るから怖い仕事ですよね。

内容は、ひたすら「お茶屋遊び」に憧れつつ出来ない哀しみをサイトまで立ち上げて癒していた一介のサラリーマンが、ひょんなことから京都に転勤!
それから始まる年棒8億の野球選手との壮絶な争い!です。

あり得ない展開続々なんですが、そんな道理を引っ込め、無理を通し続ける阿部サダヲの力演は見応え充分です。
社長役の伊藤四郎は当然ハマリなんですが、部長役を演じる生瀬勝久さんもサラリーマンNEOのイメージが良い方向に出ていて楽しかったです。
また植木等さんの遺作にもなっています。
マニアなら必見でしょう。

私はお茶屋遊びはモチロン、クラブとかキャバクラとかともかく女性のはべる場所には一切興味がない、というかそういう場所に連れて行かれると、対応してくれる女性に気を使ってしまい、まったく楽しめないどころか疲れるタイプなので、ほとんど期待しないというか、この映画は、俺の興味の範疇外だなあ、と思いつつ録画しておいたのですが、良かったです。

今の時代、私のような「オタク」も多いと思いますが、そういう方にもオススメできます。
キッチリ笑えますよ。

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August 30, 2008

追突されました@災難はどこにあるのか分りません

本日、仕事の後、ちょいと近所に出かけたおり、追突されてしまいました。
結構首が振られたので、一応病院に行きました。
警察の検証を終え、病院で待たされ検査を受け、やっとさっき帰ってきましたよ。
災難はどこにあるのか分からないね。

私に追突してきたのは若い女性の方で、非常にキチンとした方でしたが、警察ってホント対応が紋切形で親切心の欠片もないね。
ちょっと病院に連絡入れてくれるくらいイイじゃないの。
それから豪雨の中、ぶつけられた俺の強制保険なんて延々調べるな。
事故を起こした、起こされた「人間」を少しは見なさい。
書類じゃなく、「人」に対応するのが警察の仕事でしょう。
これだから警察に協力的な人が減るんだよ。
今度署長に会うことがあるので、一言いいます。

それからERで最初に対応した医師が、メチャクチャ感じ悪かったです。
医者が足りないからって、いい気になってんじゃないよ。
そりゃ軽く見えるかもしれないけど、コッチだって明日以降が心配で、病院にも行きたくて行ってるんじゃないんだよ。

加害者の方は後から来た彼氏も含めて非常に良い方だったので、それか救いです。
人と人は「気持ち」だね。

人間に出来ることは限られているけど、「目の前の人間に少しでも良き人であろう」、と思うことが大切だと思います。
それから今回は被害者でしたが、私が加害者になる可能性もあるので、私も注意したいと思います。
交通事故は怖いですね。

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August 29, 2008

昨夜は大変な一夜でした

昨日もノーテンキな記事を挙げてましたが、実は私も大変でした。

夕食を終え、さて夜のお仕事、日経先物、OP、為替のデーター整理をしていたら、ピカピカきた。
それでもコッチにしてみればやってることは仕事なんで、不気味に思いつつも、停電まではしないだろう、と作業続行!
そしたら、フッと、電気が暗くなった。
止めようかな、と思いながらも、もう少し、もう少しと続けていたら(私は強迫的な処があって、こういうヤルと決めたことはサボれない)、ドシャーンと来たと思ったら電気が全部消えました。
・・・デカイエクセル・ファイルも開いていたんで、真っ青ですが、とりあえず懐中電灯、懐中電灯と暗闇の中、部屋を出る。
先日の会合で、新潟地震に二度被災した方から、懐中電灯は各屋へ、と教わっていながらやっていませんよ。メモ魔なんでメモまで取っていたのにね。

なんとかたどり着いて配電盤を見たんですが、見慣れないからね・・・
ブレーカーも硬くて、無理に押していいんだか、なんだか分からない・・・それでも周囲のボタンを押しながら、なんとかかんとか復旧!
明かりは戻ったわけですが、問題はPCですよ。

それでスイッチ入れたら問題のある終了でした、セーフーモードにします?
なんて聞かれつつ、なんとか戻したと思ったら傍らのルーターにいつもは見慣れぬ赤ランプが・・・トホホホ・・ルーターの説明書どこだっけ、なんて探しつつ、結局、電源の抜き差しで解決(笑
やれやれと思ったら今度は使ってなかったノートPCにも不気味なランプが・・・
「オマエは使ってなかったろ、ボケ!」と思いつつ充電はさせていたからね。

でも電源入れるとちゃんと立ち上がる。
脅かすな、と思って終了させようとすると、今度は終わってくれない。。。。こっちは、タスクマネージャーで解決。

最低限のことは終わっていたんで、もう今日は止めだ、ブログの記事なんて書かない。
それより一昨日終ってなかった、ノートの方の作業に切り替え、(どうしても働いてしまうのだ)紙っていいよな、電源要らないし、、、なんて思いながら一通りやって、まだ時間が早いので、UFC観ながら(サンピエール強いね)エアロバイク漕いで、腕立て60回やって風呂。

もう今日は寝ようと思っていたら、雨が小雨になって雷も終了している。 
なら書くかあ、という訳で昨日のアホ記事が出来たのですが、その後もPC使えるなら、為替のシステム検証しようなんて始まったと思ったら、またザーザーピカピカと来た。
同じ間違いを二度やりたくないし、いい加減な時間だったので、終了。

寝床に入ったと思ったら、もう凄い豪雨!
爆音の雷鳴!連続!
ヒエー、おっかないよ、レイちゃん、とボークスのドルフィーに抱きつきました・・・
・・・嘘です。
ホントに嘘だからね。
信じないように。

実際は、オルハン・パムクの「雪」を読み続けていましたが、(ムチャ、読みでがあります、この本)ベット脇のライトが微妙に揺らぐ・・・もうPCつけてないけど、また夜中に落ちて、ルーター調子悪くなったらやだなあ。。。と思いながら就寝したらエラクおかしな夢ばっか見ましたよ。
小室直樹先生と沼、走っている夢とかさあ・・・

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August 28, 2008

来ちゃいました・・・ボークス・ドルフィードリーム、綾波レイ

ボークスってどうも売り方があざといんで好きになれない会社なんですが、商品は文句なくイイです。

身長が45センチあるので、写真でイメージするよりかなり大きいです。(画像はクリックで拡大します)
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素晴らしい出来なんですが、しいていえば
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1)瞳はもっと赤を基調に
2)足はもうちょい短く
3)胸はもっと平坦に
4)髪の化繊の感じをもっと自然に、色はもう少し薄く
5)オリジナルをメイドドレスじゃなくて、制服で売って欲しい。
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ですね。
でもカワイイです(笑

オタクでどうもスミマセン・・・

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August 27, 2008

進化してます、見逃すな! UFC is Back!

突然、放送を終了したUFCでしたが、その当時の気持ちは、
「イイモン、日本には他に総合格闘技あるからねえ、そっち見るもん。エキサイトマッチはあるしさあ・・・」
という若干の強がりを含めた気持ちでしたが、いよいよ10月、放送再開です!
それにちなんで今、未放送分のダイジェストをやっていますが、UFC、確実に進化を遂げていてオモシロイです。

ヒョードルがあれだけ強くって、ノゲイラがとっとチャンピオンになったんだから、マウリシオ・ショーグンが苦戦するなんてあり得ないって思ったら、フルランウンド、大流血の決戦の末負けたりしている・・・
UFCは、なんとはなしの殴り合いってイメージだったんですが、寝技の攻防が格段にスムーズになっていますね。
選手も揃っています。
クイントン・ランペイジ・ジャクソンとか、チャック・リデルvsヴァンダレイ・シウバ、なんて見たいでしょ。

岡見はモチロン、長南、中村も新規参入で頑張っています。
ランディ・クートゥアの試合にはやっぱり感動しましたね。
総格ファンならトリッキーな回転系のブローを、見世物でなく本当に使い切っているアンデウソン・シウバは、ぜひ見ておきたい選手です。

やっぱり肘あり、はスリリングだよ。

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フェラーリ、アンダーボディをぶつけました・・・トホホ、幾ら掛かるんだろ?

先週の水曜、イタリアから帰ってきて今日がやっとの休日です。(今週は日曜も働いたんで)

でも会社関係の税務書類、税理士事務所に送ってないんで、ソッチ方面の整理、PCからの印刷をしたり、トレードもすっかりシナリオ(株価指数先物やOP,為替の取引は、今こうだけど、こうなるだろうというシナリオを書いておいてそれを元にシステムを使って取引する)が途切れていたんで、それからのニュースを取り込んで書き直し・・・

そんなこんなで朝からソーメン食べて、色々やって昼食に天丼食べて、昼寝もしたりした後は、濃いコーヒー飲んで3時過ぎまでやりました。

後、今日、やることはフェラーリのエンジンを掛けること。
もう1ヶ月くらい乗ってない・・・
エンジン掛かるだろうなあ、と若干の不安の元にキーをひねると元気良く復活!
やれやれ、それではちょっとバッテリー充電を兼ねて少し走りましょう、と出かけました。

4時前なんだから高速乗って遠出だって出来たんですが、夕方からはトレーニングしたいんですね。
大したレベルじゃないんですが、上げてるウエイトの重量落としたくないんです。
旅行中も腕立て毎日80回やっていたんですが、屈筋群はやれなかったんで・・・
そういう訳で近場で飛ばせる場所にGO!

とろこがそこについて信号待ちしていると、クルマが1台、2台と目の前を通り過ぎる。
これだと青で曲がっても、今行ったクルマにすぐ追いついてしまいます。
少しでもいいから全開にしたいので、いったん逆方向にいってUターン!
2速から3速全開!
久々に乗るとやっぱり速いと思うよ、このクルマ。
あっと言う間にさっき行ったクルマの後ろ姿が見えてきたので、アクセル・オフ。
煽った格好になりたくないですからね。
そしたら前のクルマがさっと路肩に避けてくれる!

お、気配を察して追い越してサインかな、と思って再びアクセルを踏んだとたんに、路上に曲がったパイプ状の物体を発見!
間に合いませんがな・・・パイプ、白っぽくて路面とほとんど同じ色なんだもん。
見事にアンダーボディの衝撃が・・・

やっちまったよ・・・すぐにでも停まって確認したいんですが、ここは私が飛ばしにきているような場所ですから、周りは工場とか倉庫とかゴルフの練習場とかで、人通りも自転車通りもほとんどなく、私だけじゃなくて、みんな飛ばしているんですね。
そんな場所で、うっかり路肩に止めて下覗いたりいているとかえって危ない。

しょうがないので、バックミラーで「何にも漏れてないよな~」、と
おっかなびっくり確認しながら公園の駐車場まで走りました。

やっとついて下を覗くとアンダーボディにしっかり傷が・・・

これ交換、幾らするんですかね?・・・幸い走行には影響ないんですが、このままにしておけば下取りで叩かれるし、代えると高いんだろうなあ・・・車両保険は対車しか入ってないんですよ。
事故起こさないのと、ブッつけないのが取り柄なんで・・・今までも必要だったことないし・・・
まあしょうがない・・・人が寝ていたんじゃなくて良かったよ。
厄払いだと思うことにして、帰ってから庭にあるお稲荷様にお祈りしました。
これからも無事に走れますように。

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August 26, 2008

イタリア、アートの旅、作品色々&激安!世界最高某ブランドの商品!

今回の旅行の最大の目的は、去年見てから憑り付かれてしまった絵画、レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」と再会することでした。
ウフィツィについてからはガイドさんと離れ一目散に絵の前に。
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50分間、ずっと見ていました。
私が延々と絵のすぐ前に張り付いていると他の方々に迷惑なので、直前でじっくり見ては右に動いて見つづけてて、左に動いてまた見つづけ、後ろに下がって見ては、少し離れた椅子に座って眺め、と延々と繰り返していました。
この絵は50分見ていてもまだ離れ難い魅力があることに改めて驚きます。
もっと観ていたかったです。
っていうかこの絵を見飽きることがあるのだろうか?俺は・・・
家で額装するのにポスター買ったのですが、ホテルでも見ていました・・・それで飽きない。ちょっと恐怖も感じるような底知れぬ魅力です。

他ではやはり東京でお目にかかったティツアーノのウルビーノのビーナスを楽しみました。
眼差しが東京で見たときより一段とエロティックで、イタリアの萌えはまさに燃えですね。

それからピッティ宮殿に移動してラファエロ最高の傑作、「小椅子の聖母子」を、と書きたかったのですが、私、ピッティに行ったのに、この作品があるの知らなかったんです(涙
だって直前まで仕事の追い込みやっていて情報収集の時間なかったんだもの・・・
みなさん、フィレンツェに言ったらウフィツィそしてピッティで小椅子ですよ・・・
どうか私の無念を晴らしてクダサイ。

他ではバチカンで、世界最高の彫刻作品であろう、ミケランジェロのピエタを見ましたが、分厚い防弾硝子に阻まれ直前の場所でもじっくり味わるというわけには行きませんでした。
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もうちょっと見易くしてよ、法王さん、お願いします。

ミケランジェロはミラノのスフォルツァ城で「ロンダニーニのピエタ」も見ました・・・
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「神のごときミケランジェロ」・・・89歳まで生き抜いた大巨匠の最後の作品には、神のごときと言われても、しょせん有限である人の悲しみが宿っているようで、なんだか泣けてきましたね。

それからローマではネット上で知り合った方からベルリーニの彫刻が素晴らしいと聴いて出かけたサンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会に出かけたんですが、閉まっていました(泣
まあしょうがないです。
またおいで、ってことなんでしょう。

アッシジでは聖フランチェスコ教会に行きましたが、ここには西洋絵画淵源のジョットの有名な作品群がありますね。
ただその教会前の回廊に差す強烈な光と影に、数百年後のトリノで霊感を得たデ・キリコの幻影も見た気がしました。(画像はクリックした後、上にドラッグしてください)
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まあアートはこんなとこです。

話は変わるのですが、イタリア。
イタリア人はみなバカンスで出払っている、って書きましたが、ベネチア、フィレンツェ、ローマもコロッセオなど観光地は、もう世界中から寄り集まった観光客でごった返しです。
ともかくどこも凄まじい人人人の人の渦。
当然、日本人だけじゃなく、来ているのはアメリカ人、ドイツ人、中国人にフランス人にインド人、と、オリンピック並みに漏れなく全員集合って感じです。

で、そういう観光客目当てに、というかこれだけ人が集まれば当然でしょうが、イタリアの高級ブランドメーカーは出店して小商いをやっているんですが、そういう時にオススメのブランドは何だと思いますか?
アルマーニ?  プラダ? 
そんなのは、どうせ買うなら本店か免税店がイイでしょ?
フェラーリも随分お店、出してました。
ベネチアの「ためいき橋」に行く雑踏への路地にまでF1展示してグッツ売ってたので驚きましたが、フェラーリの帽子なんて被ったらその瞬間に終わりでしょ。
どんなにカッコイイ人でもフェラーリグッツは似合いません。
フェラーリグッツを身に付けて様になるのは、12歳以下の子供だけですね。
実際フェラーリグッツで上下そろえたお子さん何人も見ましたが、みな微笑ましかった。
でも大人はダメです。

なら何が良いか?
私はウフィツィ美術館の帽子をオススメしたい。
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これ1個10ユーロです。
1600円ですよ!
1600円で、世界最高のブランド、Galleria.degli.Uffizi Firenzeが手に入る!
安いよ。
Tシャツも出していて欲しかったんですけど・・・商売っ気ないだよな。

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August 25, 2008

ザ・ロード   コーマック・マッカーシー  :あえて読んでよ「スワン・ソング」

この本は、最近、色々な書評で絶賛されていますから、ご存じの方は多いでしょう。

内容は、「長い刃の鋏のような光」が走った後、(猛烈に寒冷化しているので「核の冬」でしょう)社会秩序が完全に崩壊した中、小さな子供を守ることだけを希望にひたすら南に向かう父子の話です。

いわゆる「黙示録の文学」の系列ですね。
アメリカは我々にとって一番身近な外国ですが、住んでないですし、そもそもアメリカ人ではないのですから、実感として知らないことも多いわけです。
その一つが、長らく続いた冷戦時代に根付いた核への深い恐怖ではないでしょうか。
S・キングも生涯最初のトラウマとして語っていたのが、映画館で突如、上映が打ち切られると、今、ソ連がスプートニクの打ち上げに成功した、と知らされた話だったと書いています。

自分たちの頭の上を、核を持つ敵国ソビエトの人工衛星が飛んでいる、というのは、保有国同士、角突き合わせた間柄ならではの恐怖があったのだろうと思います。
そしてこんな思いが、キング自身も核ではないですが、「ザ・スタンド」という黙示録文学の大作を、他にもマッキャモンなどが「スワン・ソング」などの傑作を生みだす動機になったのでしょう。

さて、この本ですが、一気に読ませる筆力は確かなものですし、迫力満ちた緊迫した場面は息苦しいほどですが、何より驚いたのは、このコーマック・マッカーシーさん、今年のアカデミー賞を受賞した「ノ―カントリー」の原作者、ということ。
さらに奥付きには、トマス・ピンチョン、ドン・デリー、フィリップ・ロスと並び称される現代アメリカを代表する作家だとある・・・
ピンチョン・・・クリアしておかなければならない作家ですが、いつか体力の有り余った時にね、と言いたくなる人と並び称されるってんだから、読んでおいて損はないでしょう。

でもこの系列なら個人的には、「スワン・ソング」の方が好みかな・・・
マッキャモンは、エンターティンすぎる、という指摘もあるかと思いますが、読後の印象はより深ったです。
でも「血と暴力の国@ノーカントリーの原作」は読んでみようかな、という気にはなりました。
映画の前にね。

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August 24, 2008

イタリア5つ星ホテルは、マセラティを思わせて

ベネチア・・・アメリカ人の感覚ならゴンドラで周遊する水の都。(画像はクリックして拡大後、画面を上にドラッグして下さい)R0010078
欧州人の感覚なら、ヴィスコンティとトーマス・マン・・・マーラーの交響曲、5番第四楽章アダージョーが流れる島。

ベネチアでは5つ星ホテルに泊まりました。
信じがたいほと高い天井に、豪奢を尽くしたインテリア。
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暗がりにダーク・ボガートの影を感じてしまいそうな革張りの椅子・・・
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世界でもイタリアしか持ち得ない美しさを超えて、デカダンな世界です。
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でもエアコンの温度設定機能はメチャクチャです。(私はイイホテルでは、裸でいたいので何とかしようと試みましたが最後は諦めてスイッチ自体をオフにしました・・・それでも器械は動いてましたが・・・どうなっていたんでしょうか・・スイッチ自体が飾りだったのかな?)
風呂のお湯もぬるめです。(風呂はぬるいほうが好きなので問題なかったです)
まあ以上の二点は、イタリアン・ユーモアってことで良しとしましょう・・・

でもトイレが流れないんです・・・
より正確に言えば、気合とタイミングを計り勝負を掛けた気持ちでスイッチを入れると流れます・・・失敗したら数時間待ってまた勝負です・・・
トイレを流す・・・日本では随分安いホテルや旅館に泊まったことありますが、流れないって経験はなかったな・・・これは洒落にならないんですけど・・・まあバスとトイレとシャワー室が広いんで(見た目はクラシック内装の部屋と違い現代的で、パークハイとかリッツと同じような造りです・・・見た目はね)、臭うことはなかったですが・・・

なんだかかつてのマセラティの評判を思い出しました。
初めて雑誌で見たマセラティの内装は、素敵にデカダンで、こんなインテリアのクルマに乗っていたら、食虫植物に捕らわれた虫のように蕩かされてしまう、と思ったもんですが、(実際にスパイダー・カンビオコルサに乗ったらそういう気分になった)
後は故障の王者で、走りも大したことなく取柄はインテリアだけだったようです。(最近フェラーリ・コントロールからフィアット直轄になったら故障病再発らしい・・・恐るべし)
それでも乗りたい、と思わせるのはさすがでしたが・・・

なんでイタリア人って、水回りとか電気はこういい加減なんだろうか?
デザインだけが好きなんだね・・・デザインだけが好きで、それ以外のことになるとどうでも良くなっちゃんだろうな・・・好きなことだけやる国民・・・恐ろしいことに小学校の授業は午前中だけだそうです(しかも途中におやつの時間が入る)・・・だから引き算が苦手なんだって・・・確かに計算は遅いです・・・でもそうなるとフェラーリは誰が作っているんでしょうか?
随分スピード出すんでけど・・・大丈夫なんでしょうかね・・・ホテルに泊まってまた謎が一つ生まれたよ。
フェラーリは誰が作っているのか?

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幻談・観画談   幸田露伴  :我々は知的退行しているのだろうか?

怪奇譚二編が読みどころになっている計5作品を納める露伴の作品集です。

最初からいきなり達意の文章に引き込まれます。
難しいことは書いてない。
でも人に対する洞察は深い。
自然の描写でも非常に容易に鮮明な絵が浮かぶ。

読みながらつくづく思うのは、この時代の作家(慶応3年生まれには漱石、子規、)の怪物ぶりです。
昔の人間に比べ今の我々は知的に退行しているのではないか?という疑問すら浮かびます。

確かに科学は進歩した。
一般の生活の中で、高度なテクノロジーと共存もしている。
膨大な数値データーも一瞬で処理できるし、通信手段、情報量も桁が遥かに違います。

でもこんな作品集を読んでしまうと、それが決して人間の知性とリンクしていないことを考えざる得ません。

我々はどこかで大きな間違いをしているのではないか?
あるいは便利と引き換えに、見えなくも何か大切なモノを引き換えたのではないか?
と、ただの怪談集を読んで考え込ませるのだから露伴はやはり怪物作家なのでしょう。

冒頭2編、「幻談」と、「観画談」は、ホラーマニアなら絶対に抑えておきたい作品です。
かくも典雅に怪談を語る作家がいたのだ、ということを知らずに今のホラーも語れないでしょう。
他3編も味わいは深いです。
特に「盧声」の余韻は捨て難いものでした。

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August 23, 2008

オメデトウ、韓国

国内リーグも中止して、こういう国際大会に血相変えて出てくる国ってイイですね。
私も国別対抗に燃えるタイプなので、皮肉でなくそう思います。

テレビは、途中まで溜まっていたデーターをPCに入力しながら観るというより聴いていたんですが、観始めた7回からの戦いぶりは、緊張感溢れる熱戦で見ごたえ充分でした。
特に最後はドラマでしたね。
日本が出ていて、こんな勝ち方したらたまんないだろうな。

スポーツ観戦も衛星放送の充実から、世界のボクシング、サッカー、テニスのGSも全部が緒戦から、さらに昔はなかった総合格闘技など、種目が増えてしまい、最近野球は、日本代表が出る国際大会にしか興味が沸きません。

サッカーも男子は不甲斐無かったです。
ブラジルやアルゼンチンがオーバーエイジ使っているのに、なんで純血主義になるのかな。
それで3連敗。
中国で日本の意地見せようって気概、あったんでしょうか?

とりあえず反町と星野の代表監督起用は止めてもらいたいです。
その位のケジメは付けてください。
「選手がかわいそう」ってなんなんだよ。
一番可哀想なのは、昼休み観始めた韓国戦でリードした状態で午後の仕事やらざる得なくなって、勝ちを期待しながらボロ負けを録画させられたファンでしょうが。

ホント、日本ってトップに行くほどダメ。
兵隊は良く戦っているのにな。

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August 22, 2008

閑散たるミラノ、ピカピカの東京・・・バケーションとクルマ事情、日伊の違い

ミラノ、華麗なるモードの聖地・・・だったはずなのですが、マルペンサ空港から入った我々を出迎えてくれた夕暮れの街並みは、人もクルマも閑散としシャッターだけが目立つ、どこか廃墟すら思わせる処でした。
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(画像はクリックで拡大後、左クリックで上にドラッグすると補正され良く見えます)

理由はバケーション。
8月に働くイタリア人は少ないようで、ほとんど出払っているとのこと。
その後、帰ってきた成田では、浦安から続くガラスのビル街が、ローマやミラノの築数百年の建物群を見てきた後のせいかなんだかやたらに新鮮で未来都市に見えた。
某ターミナル駅で夕食のため降りたのですが、そのライトの明るさと、行きかう人の多さに圧倒されるのですから、人間の慣れって速いもんです。
そこで入った寿司屋も満員盛況。
でもこれみんな働いた後の人たちなんですよね。
お金なんてなくたって8月一杯休んでしまうイタリアと、あくまで働き続ける日本・・・
どちらにせよ複雑な心境になりました。
確かにローマなんか街中ほとんど美術館状態で、ライトアップされたコロッセオなど圧倒的な存在でしたが、活気があるのは間違いなく東京です。
イタリア、どうしてもフェッラーリ、アルマッーニ、プラーダ、などなど派手な印象が先にたち、マクロの経済統計の弱さを見るにつけ違和感があったのですが納得。
国中であれだけ休んでいれば経済的繁栄はありえないよな。
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クルマはミニバンが目立つ日本と違い、ともかく小型車が多かったです。
ミラノ、ベネチア、フィレンツェ、アッシジ、ポンペイ、ナポリ、ローマとアウトストラーダから一般道まで1500キロ以上走り回った感想は、BMWが一番威張っている感じで、それにプジョーやシトロエンなどフランス勢がシックに対抗。
VWやドイツフォード、オペルも多く、フィアットは自国でも大分押されている印象です。
2人乗りのスマートも多かったです。(ガソリンがリッター、250円ですから)
日本車はヤリス(ヴィッツ)が一番で、プリウスはタクシーにも進出!
でもジャズ(フィット)は少なく日本車未だイマイチのシェアでした。

アルファロメオの占有率はおそらく世界1でしょうが、ジローラモさんが言うように、フェラーリ、マセラティはとうとう1台も見かけませんでした!
コレにはやっぱり驚いたよ。
だって、フェラーリ、銀座で30分ボーっとしていると見ますよね。
高速走っていたって、いい加減見ますよ。
唯一、ミラノでランボルギーニ・ガヤルド・スパイダーに、白のディオール?を着た、もう絵に描いたような美女を発見!
コレだけは流石にスゴイ光景でしたが、後は地味地味です。
ローマやナポリなんて主要幹線道路沿いに、壊れた車が放置してあった・・・

それからオモシロかったのは、コロッセオの一番近くの路上パーキングに黒のSクラス、メルセデスが停まっている。
これだけなら東京でも普通の風景でしょうが、(っていうかベンツのSとか東京に比べると極端に少ないです)そばにサングラス、イヤホーンをつけた黒のスーツ姿の精悍な男性が!
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おお、カッコイイな!映画、「トランスポーター」みたいだ。
コレは本当のセレブってヤツが、運転手にクルマ見張らせて自分達は観光しているんだろう。
確かに見晴らせておけばローマでも盗難の心配ないだろうし、駐禁のステッカーの心配もない。
どんな方々が乗っているのだろうか、と思っていたところオーナー家族がご帰還。
・・・親子でピザってました。
ファッションも一般人ならともかくベンツのSに運転手侍らせているクラースの人なら有り得ないって感じ・・・もろアメリカ人でした・・・だからアメリカ人、ヨーロッパでバカにされるのね・・・もしかしてクルマも運転手付のレンタルでしょうかね・・・

まあミラノとクルマ事情の印象はこんなとこです。

ps
買おうと思っていたシャツは、安物ブランドのセール品を中心に買いました。

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August 21, 2008

ダブリンの人びと  ジェイムズ・ジョイス @作品は作家に、感動は読み手に

文学を趣味とするなら絶対に読んでおかなければならない作家、ジョイス。
でもツマラナイことにかけては折り紙付き・・・
ただツマラナイという評判だから読まないというのは、テニスが趣味でも、セカンド・サーブはツマラナイから下から打つ、というのと同じで、ちょっとカッコ悪いでしょ。
ロジャー・フェデラーのアマチュア版とまでいかなくても、セカンド・サーブ、キチンと上から打ちたい・・・できればスピンで跳ねさせたい。
そんなこだわりが道楽というものです。

ちなみに文学趣味は、文庫本1冊で数日楽しめるという経済性に優れ、映画や音楽、アートなどに共有された知識、モティーフが活用できるという利点があります。
何よりまったく流行に外れているというのが非「スイーツ(笑)」的でイイでしょ。

さてこの本ですが、要するにダブリンに暮す人々の日常を描いた短編集です。
ただし山なし、オチなし、感動なし、です。
カミュのように、読んでいるだけでうっとりとする美文ではありませんし、漱石のように、漢文の素養のあった明治人の教養の深さに瞠目、ということもありません。

救いはこの本、巻末に短編1つずつの詳細な解説が添付されているので、あまりのツマラナサに自分の正気を疑うにつれ内容を確かめられるのが良いとこです。
それにしてもツマラナイ・・・
そう思って読み進めた11編目。
「痛ましい事故」で大きな感動がやってきます。
愛の意味、その存在の大きさ、そして何より愛し合ったはずの二人にすらあった断絶・・・
それでやっと感動できた、と思って解説に行くと、この作品、ジョイスは失敗作だと言っている・・・
まあイイでしょう、物語性の排除がジョイスの目指したものなのですから、そんな作者のメッセージもキチンと受け取っておきましょう、といよいよ単独で映画化もされた最終編、「死者たち」を期待を持って読み出します。
・・・わからない・・・私にはね、と思いながら最終ページに、それは
「雪が宇宙のなかをしんしんと降りそそぐのを、そして、すべての生者たちと死者たちの上に、最後のときが到来したかのように、しんしんと降りそそぐのを耳にしながら、彼の魂はゆっくりと意識を失っていった」
と結ばれます・・・
ここで今までの退屈の意味がやっと分かった気がしました。

ジョイスの狙ったものは、安易なフィクションがもたらす薄っぺらな感動、あるいは暇つぶしではなく、退屈な日常をすごす我々へ「永遠」を訴求することなのではないか?

ところがこれまた巻末の解説を読むと裏切られる。
この「死者たち」は本来、このダブリン市民に加わる予定ではない1編なのでした。
そうなると、私の結論は意味をなさなくなります。
ただここで考えるのです。
私はS・キングの特に初期の作品が好きなのですが、キングに言わせると自分の一番の作品は「ダーク・タワー」だという。
なら他の作品に感動しているのは作者の意図が分かっていない、ということなのでしょうか?
違うと思うのです。
作品は作者のものですが、あらゆる作品が生み出す感動、あるいは失望は、それを感じた人のモノですよね。
だから私はジョイスをとりあえずそう結論付けます。

ps
あまり読む気にならなかった記事かと思いますが、それでも読んでみようと思った奇特な方にアドバイスするに、こういう本を読みきるのに一番必要なのは環境。
長時間のフライト、なんて時が絶好ですね。
これからお出かけの方は、傍らにぜひ忍ばせて。
逃げ場のない環境なら読了できます。
そしたらあなたも明日からジョイスの読了者です。

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オメデトウ、金メダル!日本ソフトボール・チーム! 

3連投の上野が良く投げ、最終回は集中した守備が光りました。
上野は疲労から球が走ってなかったですが、それを乗り切ったのは、インサイドワークと勝負根性でしょう。
ありがとう、日本チーム!
感動しました。

なでしこもアウェー状態の中、ドイツと3位争いなんだから立派です。

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イタリア旅行に行ってきました@概説&豆知識

色々思うとこありでしたが、大きなトピックはおいおい書いていくとして、まずは概観と記事にしないけど、もし行かれるときに役立つ豆知識を。(画像はクリックすると拡大されます。拡大されすぎたら画像中央で左クリック、抑えたまま上にドラッグすると修正されます)
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1)飛行機
JALのビジネスでしたが、機体が古いタイプでイマイチでした。
JALのイタリア路線には結構就航しているようなので、個人で行く方は、ちょっと注意した方がイイでしょう。
AV機器の反応なんて、なんだかアリタリアを思わせたよ。
シートだって今どきアレはないだろ、でした。
でもしょせん私はパックなんでね・・・
それからローマ空港には、JALのサクララウンジがありませんのでご注意を。


2)本
私にとって旅行といえば本ですが、今回は
ダブリンの人々:ジェイムズ・ジョイス
幻談:幸田露伴
ザ・ロード:コーマック・マッカーシー
神は銃弾:ボストン・テラン
の4冊読了。
ノベール文学賞受賞作の
雪:オルハン・パルク
だけ途中です。
それでも1500ページ読みました(笑
なにしに行ってんだか・・・
以上の本は別個記事にしていきます。
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3)イタリア旅行にカップめんはいらない&何にでもペペロンチーノ
以前、エジプトに行ったとき、ご一緒した方が持っていたカップめん。
最終日に分けていただき、大変美味しゅうございました。ありがとうございました。

ともかく私は、海外に行くとダメなのが食物ですが、イタリアはOKです。
リゾットもパスタも肉も魚もみな美味しい!
È splendido; grazie
カップ麺はみな持ち帰りでした。カップ麺がいらなければ、給湯器もいらないしね。
日本でパスタにタバスコかけまくりという辛い物好きな人は、「ペペロンチーノ!」と言ってください。
イタリアのタバスコです。
美味しいですよ。
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4)ウフィツィ美術館近くの中華料理屋では、チャーハンを
いくらイタリア料理が旨いと言ってもやっぱり東洋系の料理も1回は食べたいと思うのでしたら、ドゥオモの裏通りにある、中華屋が旨いです。
ゴメン、名前は忘れました。でも行けば必ず紹介されます。


5)ヴェッキオ宮殿でハンニバル、ピッティ宮殿でファエロ!
見所の特に多いフィレンツェですが、この二つは忘れがちなので注意しましょう。

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August 12, 2008

谷本選手オメデトウ!&イタリアに行って来ます

これからイタリアに行ってきます。
ノートPCは持って行くと思いますが、日程繁忙、移動距離大&接続環境どうなるか、でブログに戴くコメント、TBなどお返事が遅れると思いますが、どうぞお許し下さい。

ps
谷本選手、オリンピック2大会連続全試合1本勝ち、美しかったですね。
まさに柔道、って感じでした。

北京で戦っているずべての選手に幸あれ!
もう見られないので、最後の応援をしておきます。

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秒速5センチメートル

新海誠さんの連作短編アニメです
秒速5センチメートル、それは桜の花びらの落ちる速度・・・

幼い日の恋と夕暮れの光りと魔法のように色づいた雲。
壮大な星々と神秘的な月に彩られる夜空。
新海さんの描く叙情に溢れた映像は深く長く心に残ります。

一話目に語られる、雪の日のギリギリの逢瀬も詩情が深いのですが、私は2話目の純情な女の子と、その結末に語られる思いが好きです。

女の子は、種子島に住み、スーパーカブに乗って学校に通い、遠野クンに恋をしている。
遠野クンに声を掛けられただけで、
「もし私が犬だったら、嬉しさのあまり尻尾をぶんぶん振ってしまうだろう。
私は犬じゃなくて良かった」
「彼は優しい、ときどき泣いてしまいそうになる」
なんて思いをだいて、種子島の夜の道を一緒に帰る。

そして空が高さを増した秋の始まり、それでも夏の名残りがかろうじて残る日に、サーフィンが趣味だった彼女はずっと目標にしていた波乗りに成功し、それをきっかけに告白を決意するのですが、彼女の見たものは、ずっと遠くを見つめる遠野クンの視線でした。

宇宙の果てに向かっていくロケットが、人と人との思いの遠さへの、さらには、人それぞれが、また人類という種全体が歩んでいくであろう方向を暗喩する素晴らしい言葉で語られます。

それは想像を絶するほどの孤独な旅であるはずだ。
本当の暗闇の中をただひたむきに、ただただ深遠にあるはずと信じる世界の秘密に近づきたい一心で、
そうやって僕らはどこまで行くのだろう。
どこまで行けるのだろう。
必死に闇雲に手を伸ばして。
気の遠くなるくらい向こうにある、何かを求めて

永遠に続く宇宙から見れば、人の希望はすべて一瞬であり、喜びも哀しみもまたつかの間の夢なのでしょう。
だからこそ一つの思いが尊く、切なく胸を打つんでしょうね。

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August 10, 2008

ザ・シューター/極大射程  読んでから観ろ!

原作がスティーブン・ハンターです。
S・ハンターといえば私にとっては「真夜中のデッド・リミット」
この本、伊勢志摩観光ホテルに行った時読んだのですが、あんまり面白くって「美味しんぼ」でも絶賛されていたアワビのステーキの記憶も飛ばされてしまいました。
風景の記憶もない。
あるのはただ「真夜中のデッド・リミット」の興奮と、ラスト電車の中で泣いた感動のみ・・・

ところがその後のハンターは、「ダーティホワイトボーイズ」などがあまり趣味に合わずちょっと疎遠に・・・この映画もただひたすら遠くを狙い撃つ、狙撃手の話なんでしょ、とあまり期待しないで観始めたのですが、主人公にボブ・スワガーの造型も素晴らしく、スピーディな展開に、狙撃銃の薀蓄も豊かですっかり堪能!
今はなんで原作先に読まなかったかなあ、と後悔しきりです。

話は、すべては故国アメリカの為と秘密裏のミッションを実行中、作戦司令部の裏切りに合い、相棒を失くし、隠遁した人公の元に、大統領の狙撃情報があるから、狙撃の名手の側から見て危険を指摘してくれとの依頼が・・・
すっかり隠遁を決め込んでいたスワガーですが、愛国心を揺さぶられ再び立ち上がります。
そして・・・
次第に明らかになる、あまりに巨大な陰謀と敵の存在。
巧妙極まる罠に落とされたスワガーは、巨悪に打ち勝てるのか?
意外な相棒を得て、スワガー、執念の逆襲が始まります。

「1600メートル離れた敵を正確に打ち抜くには、風向きはモチロン、湿度、地球の自転からおこるコリオリ慣性力まで計算する必要がある」なんてセリフには、一芸を極め抜いた者だけが知るような凄みがあり、引き込まれます。

主演のマーク・ウォールバーグは、かなり良い感じだったんですが、私生活はとんでもない男のようですね。
まあ才能ってのは、誰に宿るかなんて不条理な物。
割り切って観てみましょう。

とりあえず2時間、緊張は持続し飽きさせません。
観て損はない映画です。
でも本がお好きで、未読なら先に原作でしょうね。

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August 09, 2008

ではどうするか? 女性への対応法

こんな蒸し暑い時期に、暑苦しいエントリーで恐縮ですが、前回、約束してしまったので、書いてみます。

私の記事ですから、具体的なナンパ方とかではなく、自分の事を振り返りつつ、ローコストで好感度アップ&具体的な成果がなくても無駄にはならない、という内容です。

1)恋愛資本主義以前は、「優しい男」がモテた
私は若い頃、ミジンコ並に器が小さかったので、誰かと話をしていても、ちょっと気に障ることがあると、口調がキツクなる人間だったんですね。
これが男性相手だけだったら、まだ良かったんですが、女性にも同じように対応していたのは不味かったです。(逆にいえば女性を差別してない、尊敬しているから同じ対応してたんですけど)
キツイ口調で言い返しているうちに泣かせてしまう・・・
これでは女性間の評判は悪くなるばかりです。

その逆を行っていたのが、Aという男で、低身長、顔もダメ、クルマもない、スポーツもやってない、というヤツでしたがモテてました。
なんでコイツが、と思ったところ、友人の話によれば、ともかくAはすべての女性に満遍なく優しく、細かく気遣いをするらしいのです。
実際、そういうシーンを見ましたが、かなりカワイイ子がウットリとしてました。
・・・みなさん思い出してください。
というか、最近の若い方は思春期の頃から恋愛資本主義にドップリ浸かっているので思い出しようもないでしょうが、かつて女性の理想の男性像は「優しい人」だったのです。
私は小学生の時に、梶原一騎先生の劇画から「男は強く道を極めてナンボ」というフィロソフィーを叩き込まれていたので、「優しい男」という概念に、どうもピンと来なかったのですが、女性相手に強い口調はダメです。(いつの間にかなってませんか?)
優しい言葉使いは、一つの鍵になると思います。

それからもう一つのキーワードは「ゆるり」です
コッチは友人のBという男なんですが、ヤリマクリでした。
身長は高かったですが、顔は良くない。仕事熱心ということもない。
でもモテた。
お持ち帰りの達人でした。(私が惚れてた女性も、私がやらんでもイイ仕事積極的に受けた間に取られました)
何でか、というと女性は「仕事の出来る人が好き」とか「勉強熱心の人が好き」とか言いますが、それは一種の建前。
というか、その結果、もたらされる高収入は好きでも、合コンなんかのお楽しみなら、仕事仕事で、あんまりテンパッテるヤツより、「ゆるり」と余裕があってなんとなく安心して遊んでくれるヤツと消えることになります・・・・
じゃ、どうせればそんな余裕が生み出せるのか、というと・・悔しいですけど、分かりません。
・・・まあ一種の才能でしょうが、合コンでは、テンパッタリするより余裕ある「ゆるり」を心がけてください。
私はすぐに即断即決を迫り、引かれていました。
場を見て売り買い、即断即決・・・先物取引には、向いていると思うのですが、繊細な女性相手には最悪の相性でしょうね。

3番目は整理整頓、インテリアです
友人Cは、はっきりとしたダメ男でしたが、モテました。
その男の部屋に遊びに行ったときの驚きは忘れられません。
チリ一つない部屋に揺れるレースのカーテンと観葉植物・・・出された紅茶は、何とかという焼き物のティーカップでした。
本がブッ散らかった私の部屋との何たる違い!
部屋のそこここに本が山積みになり、それが崩れて床も見えない、なんて部屋に女性を連れ込むことに成功しても、まあこの人、知性的と思ってくれることはあり得ません。
それより整理整頓、清潔第一です。
観葉植物と有名ブランド(それこそエルメス?)のティーカップを揃えろ、とは言いませんから、まず部屋の掃除と整理整頓は心がけましょう。
そうするとなんと女性が寄ってくる、という話にはなりませんが、仕事の能率は確実に上がります。
私はずっと整理整頓を後ろ向きの行為であり、高度な知性を持った人間の仕事ではない、と思っていてんですが、大間違い!
整理整頓は未だに苦手ですが、努力しています。

まあこの二点ですね。
ほとんど参考にならなかったと思うんですが、スミマセン。
まったく女性と関係ないって思われるかもしれないけど、自分の若い頃を振り返り、ロースペックでも何故かモテテた男性を思いだすに書けることはこのくらいです。

ps
今またエヴァンゲリオン見てるんだあ・・・綾波レイはやっぱりイイよね!
うーーーん、二次元の方が楽だよなあ・・・(笑
でもこのままだと日本人、いなくなりそうだからさ・・・なんらかの参考になれば幸いです。
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August 07, 2008

電波男    本田透

オタクという妖怪が日本にあらわれている、萌えオタの妖怪が。
恋愛資本主義のあらゆる権力が、この妖怪にたいする神聖な討伐の同盟を結んでいる。(笑」
いかがでしょう?
この本のテーマを今や流行りの「共産党宣言」になぞらえてみました。
自分でも驚いているんですが、ピッタリですね(笑

この本は、萌えオタの理論的指導者である本田透同志の、「萌えオタ宣言」です。

本田透同志は、現在あらゆる既存メディアで礼賛されている、恋愛資本主義に対して、明確な決別宣言を提出すると同時に、新たなる男性の行動指針として、「萌えオタ」を宣言します。
それは現実の世界は偽物で、イデアという理想的概念こそ実在であるといった、プラトンの我々は末裔なのだ、なんてとこまで話は飛躍します(笑

ともかく読んでいる間は笑えますし、なるほど、なるほどと関心も出来ます。(本田同志は、桁外れの知識量を自在に駆使します)
ポルチーニのとこなんて笑った笑った。←意味不明だと思いますが、関心が沸いたら読んでください。


個人的な感慨を言わせてもらいますと、確かに恋愛ってのはツマラナイよね。
私は見合い結婚でしたが、まだネットもWOWOWもない時代で良かったです。
家に帰ればネットがあって、衛星放送からは続々とエキサイティングな試合や映画が放送されて、為替や先物OPのプライスがリアルタイムで流れ、自由に取引できる今なら、あんなに熱心に見合いをしたかなぁ、と考えてしまいます。
現在、日本の婚姻率は劇的に下がっていますが、むべなるかな。

土曜や日曜にボクシングやサッカーのビックマッチがあったら、休み潰して暑いさなかにスーツ着て、食べたくもないフレンチなんて食いに行かないっちゅーの。
家でパンツ1枚になって、ビール飲みながら、R・ジョーンズ対J・ルイスなんて試合見てる方が100倍楽しいわ。

でもね。
やっぱりこの本は原理主義なんですよ。
読んでる分には本当に楽しいし笑える。
感心もし同感も出来るし一緒に怒りも出来るけど、すべての3次元女性が、ここに描かれているような、男を減点法で見る人ばかりじゃないのも事実です。

共産主義でも宗教でも原理主義って、人を幸せにしないでしょ。
良い女性はいます。
機会があったらそういう女性と結婚するのも悪くないですよ。
ではどうするか、ということを次回から書きます。

私のシリーズ化宣言はたいがい実行されないで終わりますが、今回は少し書いてみますよ・・・多分・・・大したこと書けねえけどさ。

ps
今、またエヴァンゲリオン見てます。
さっきまで宇多田ヒカルの新譜、聴いてました。
エヴァに宇多田は合ってたよね~

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August 06, 2008

貞本エヴァの綾波レイ、その魅惑についての考察1    なぜか淫らな手

エヴァンゲリオンはアニメ原作で、漫画は後追いの作品ですが、キャラクターデザインを担当した貞本義行さんが描くマンガの中での綾波レイは、他のスピンオフ作品とは隔絶した魅力を発散します。

その魅力の本質は、綾波レイを「性的」に描くという低水準な「萌え」を狙うことから脱却し、物語から提示される「聖性」を深く捉えている、ということに本源があります。

実際、平坦な胸とぼんやりとサエナイ表情で描かれる綾波レイにすら、魅力がある。
以下の画像はみなクリックで拡大されます。拡大して見て下さい
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美人に描かれていなくても魅力がある、というのは、その魅力が本質から出た物だからです。
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カワイイですよね。

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アスカとのスタイルが良く対比されています。

モチロン、エロティシズムという点でも高度です。安易に胸やヒップを狙いません。
それは綾波レイの「手」に表れます。異様に大きいんです。
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可愛いですね。
年齢が違いますが、同じ手組ですね。
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綾波手組と名付けましょう。
現代のイコンに一つのパターンを見つけました。


この手の魔力が最も顕著に出たのが、9巻の扉絵です。
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この画面左側の手に注目してください。
この生々しさからは、一人の少女が二次元から立ち上がってくるようです。
まさに傑作絵画ですね。
私が文科省の大臣なら国立近代美術館に原画を保管するんですけどね。

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宮崎駿@プロフェッショナル、仕事の流儀「黙々と暗闇に向かってツルハシを振るう」

世間に成功者は多々あれど、表現者として確固たる地位を得た者ほど羨ましい存在はない。
自分の表現を世界が受け入れてくれ、賞賛され栄光を手にして多額の収入も得る。
これほどの喜びがあるだろうか?

その地位にたどり着くのは、困難を極め、極少数の天才だけであろうが、いったん着いてしまえばコッチのモノ!
後は適当に流していれば、才能もあるんだし、何よりネームバリューでなんとかなる・・・

まあそこまで思ってはいませんでしたが、以上のような考えもチラリとあったのは事実です。
でもこの番組で見た「世界の宮崎駿」の苦しみは、先日読んだ「漫画アシスタント物語」にあった一説、
「夢を見るのが仕事なのではなく、夢を作るのが仕事なのである。そこには現実の自分が一人いるだけであり、あたかも孤独な炭鉱夫の様にモクモクと暗闇にツルハシを振るうのである。」
そのものだった。

もう功なり名を遂げた、なんてゆるさは全くなかった。
「ただストーリーをなぞるだけじゃあダメなんだ」
「つまんねえセリフだな、理屈だけ並べても全くダメだ」
・ ・・あらゆるフィクションの愛好者なら、思わずうなずきたくなる言葉が、「あの宮崎駿」から出てくると重みがまったく違う!
「世界の宮崎」だってこんなレベルで苦闘しているのだ。
会社を背負い、築き上げた自分の名前を背負い、多くの重圧と戦いながら、暗闇から光を掘り出している。

・・・甘い仕事なんてないんだよな。
甘い仕事してたら、そもそも「今の宮崎」はいなかった。
思わず自分の手をじっと見ました。

ps
もう俺も終わりだ、終わりだなんて言わないでください、宮崎先生。
それだけは冗談抜きにお願いします。

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August 04, 2008

深夜の捜査線! 大事なノートがなくなった!  そして

昨日の休日、ブログの記事も書き終わり、通常通りウエイト、バイクのトレーニングもして、入浴、夕食、さて寝るか、そして明日は仕事だな、と、なるといつも私に帯同しているのは1冊のノートです。
それには予定はモチロン、思いつき、覚え書き、電話番号からパスワードまで、なんでも書いてあるのです。

で、そのノートはどこかいな~、と探しだしたら見当たらない・・・!
最近、以前に比べて整理整頓行き届いているので、なくなるはずはないんだよ~、と探し始めたんですけど・・・ない!

思い当たる場所みんな見てもない!

昨日は仕事関係の書類、大量読みしてゴミ箱一杯にしたんだけど、まさか一緒に捨てたかな?と全部ひっくり返してもない!・・・

なんでない?
ないとスゴク困る!
いつしか時間は12時を回ってましたが、土曜日に仕事場に忘れてきたか、と、下はパジャマ、上はランニングだけで探しに行く。
深夜にはひっそりと寝静まる住宅街、職場まで往復100mだから出来るワザですが、オフィスにもない。
まさか親の家?
ありえない、昨日、今日は行ってないし・・・でもここまでないとなんかの間違いで、行ってしまったか、なんて考え出すから恐ろしい・・・

リヴィングのゴミ箱もひっくり返そうと思ったものの、いつもはない大量の濡れた新聞紙がある・・・・長女が、冷蔵庫の隣りの冷凍専用庫の霜取りをした時ひいていた物です。
探したいという焦りに手を突っ込もうかと思いましたが、もう深夜の1時。
いつの間にか汗まみれになっていたので、シャワーだけ浴びて就寝しました。

そして今朝、さっそく妻に、あのノート、と経緯を話して職場に。
さらにオフィスにつくとスタッフ全員に、聞いていてみたけど、当然みんな知らない・・
さて困ったどうしよう、と思いながら仕事をしていましたが、11時前、妻が見つけてくれました。
私が本を整理するとき持ち歩き、ウエイト・トレーニングの補助器具の間に挟んでしまったらしい。
こういう時には頼りになる妻です。
言い訳させてもらえれば、その間は私は必死に働いていたんですけどね。

まあ見つかって一安心で昼食に自宅へ帰る。
食事が終わって、午後の仕事に出ようとすると・・・

・・・今度は鍵がなくなっていた・・・・!

まーーったく、コッチはキャスターの下にありました・・・

・・・今後は、ぼんやり行動せず、持ち物はあった場所にキチンと返しておくことをことに宣言します。

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August 03, 2008

漫画家アシスタント物語     イエス小池

漫画家として1本立ちすることを夢みながら、ジョージ秋山先生の元で、アシスタントを続けること30年!
その長い長い年月の間の夢と挫折を書き綴った人気ブログの書籍化です。

まさに嘘もてらいもない、リアルな現実!だけが持つ説得力と迫力に満ちたこの本は、非常に読み応えがあり、一気に読んでしまいました。
そして今、私もある種の怯えに捉われています。(詳しくは下の「血の教訓」を読んでね)

この本は、漫画家に限らず、あらゆる分野の表現者を夢見る方、夢見ていた方なら、その切実さの伝わり方もひとしおであるはずで、必読の1冊でしょう。

イエス小池さんの人生も壮絶ですが、周囲の方の生き様もまた凄い!
その展開の落差には、凡庸なフィクションなど及びも着かない終着が待っています。
正直、これだけ本を、フィクションを観慣れよ、見慣れた私が思わず声を上げた箇所が2.3ありました。
この本、単なる挫折者の苦労話だけじゃないですよ。

それにしても「芸の道にて立って生きる」
これは厳しいことだろう、とは思っていましたが、これほどとは思いませんでした。
まさに修羅道ですね。
ただ大きな救いになるのは、著者が「この道を歩いてきて悔いなし」と言っている点です。
・・・実は私も小説家を夢見ていた頃があって(S・キングみたいな、根底に愛のあるホラーを書きたかったのね)、書いては書いては新人賞に応募していたのですが、落選続き・・・1度だけ一次選考通ったかな・・・それだけ。

今の硬い仕事、なんとかやって家族も養えているんですが、ふと、大学からアッチの道を行ったらどうだったろう、って考えます。
当然、成功なんておぼつかなかったと思いますが、こうして「悔いはない」という言葉を読むと、胸が忸怩とうずきますね。


以下、イエス小池さんが「血の教訓」として書きとめた言葉を2つ紹介。
私はのん気にテレビをみながらスナック菓子を食べているつもりだった・・・
しかし気が付くと《怠惰》が私の人生をスナック菓子の様にむさぼり食っていたのだ
。」
背筋が凍るような一言です。

今度の夏休みに1本書くよ、そう言って書いたやつを見たことがない。
今から書く! そう言える人しか漫画は書けない
。」
これは「漫画」という単語を、色々置き換えれば、いくらでも身につまされますね。


イエス小池さん。
ブログでのネームに何故イエスと付けたか謎ですが、これは怠惰に生き勝ちな我々を導くイエス(救世主)って意味があるのかもしれませんね。

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モーツァルト@「魔笛」を聴いて考えた、BMWとフェラーリ、快楽の違い

毎月、月末月初は仕事がキツイ!
休日が1日潰れる上に、前後の2.3日も朝から晩まで働いて、夕食後に先物、OPのデーター管理して、その後、書類仕事が加わる。
時には12時過ぎまでやっていることもある。
まあ途中でブログの記事書いたりしているのも悪いんですけどね。

それが今月は少し楽に終わらせられた。
理由はテレビでやっていたモーツァルトの「魔笛」を聴きながらやれたから。

私はオペラといえばプッチーニで、特にそのアリア集には陶然とさせられる。
クルマに乗っていても聴いていることが多々あって、コッチは聴いているといつしかタクトを振っている。
「結婚できない男」の阿部ちゃん風にですね。
アニソン歌ってノリノリってのも見場が悪いけど、プッチーニ聴きながら、タクト振っているのも傍から見れば変だよね。
でも聴いているいつしか夢中になってしまい、ついやってしまう。

だからチェックだけでも書類仕事なんかの途中には聴けない。
聴いているうちに夢中になって仕事なんて放り出して聴きこんでしまうから。

それが今回の魔笛では、疲れている上に、退屈な仕事の気分を、実によく紛らわせてくれ、楽しまさせてもらい能率を上げてくれた。
モーツァルトを聴くとIQが上がるとかいう話があって、私はその手をまったく信じないのだけれど、今回ばかりは、少し認めないわけにはいかない。
少なくともその音楽に、疲労回復効果と能率アップ効果はありそうだ。

ここで前回、ファッッションとクルマに感じたイギリスとイタリア文化の違いを、今度は音楽とクルマを通じて感じた。
プッチーニ!
絶頂感を味わうには、最高のアリアが多数あれど、聴いているうちは、その快感が激しすぎて仕事はおぼつかない。
これは8500回転までエンジンを回して走っているフェラーリスパイダーと似ている。
快楽は最高だけど、長距離は疲れるし、夏場の炎天下や豪雨の中じゃエンジンが心配だし、ボディは無駄にデカクて、地上高は低くて、実用にはならない。

逆にドイツ語圏(圏ってことで大目に見て)の生んだBMWなら、渋滞してようが、炎天だろうが、条件を問わずに安心で、運転だって飛ばしても流しても高度なドライビング・プレジャーを味わえる。
当然、実用性も高いし、絶頂でのピンポイントの快楽度はフェラーリに負けるけど、アベレージでの快楽度なら勝っているかも・・・ってこと。

どもまでも際限なく美と快楽を追い求め、その頂点の切っ先で危うく揺れるイタリア流と、
美と快楽にすら何がしかの役立ちを伴ってしまうドイツ語圏・・・なんでしょうかね。

まあこれから仕事するときはもっとモーツァルト、聴きますよ。

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August 01, 2008

カフカの書き方 池内紀

20世紀の初頭、ほとんど人に知られぬまま40才で早逝した、世界の文学史上最も重要であり、かつ後世に多大な影響を与えた作家フランツ・カフカ。

この本は池内紀さんが、カフカの原稿を詳細に調べながら、その創作のスタイルを探る1冊です。

カフカは小説を書くとき、まず走り高跳びの選手のように慎重に幾度も跳躍点を探り、それが決まると後は当人すらどのような物語になるのか分からぬまま、「暗いトンネルをすすむように」書き進め「書きながら追いつく」ようなスタイルをとっていました。
ひとたび走り出すと、後はひたすらペンの動きに従わせる。
だから書き出し以外、長大なヘビがうねるように続く原稿には、異様なほど直しがないようです。

それにしてもカフカの予言した、不条理にして実存主義的な孤独と不安。
これはその後、あらゆる芸術のテーマとして深く、広く取り上げられることになります。

30年後には、サルトルやカミュに絶賛され再発見されると、その強力な予見の力は、世界の映画界にはいわずもがな、アメリカでは「トワイライト・ゾーン」として、日本でも「ウルトラQ」や「世にも奇妙な物語」となって、お茶の間にまで侵入を果たし、ハイカルチャーとしては、アートの世界でも、シュルレアリズムなどの明確なバックボーンとなっています。

そのあまりに人間離れしたその予言の力が、自らの死に様すら書き取ったような「断食芸人」すら書かせたのか、と思うにつけ、「天才」を得る為にする神との取引は厳しいものだと思わざる得ません。

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