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May 09, 2008

ほんとうの環境問題  池田清彦 養老孟司

一部、極論もありますが、碩学著者、二人の痛快な口調は終始快調で、楽しめます。

題名通り、環境問題の本ですが、この本からは環境問題を超えて、情報化社会で判断する上で非常に大切なことが学べるので、ぜひ沢山の人に読んでもらいたいですね。
以下、その大切なことを箇条書きにします。

1)もっともらしいことが騒がれだしたら裏があるかも?
地球温暖化が問題だとされていることを語った本ですが、そもそも地球温暖化の犯人がCO2であるかどうか?また温暖化そのものが悪いのか?
ということはまだはっきりと分かっていません。
こんなことを書くと驚かれる方も多いと思いますが、実はかなり怪しい論議なんです。
でもそれに驚かされるというのは、刷り込みが非常に強くなされているからです。
詳細はこの本を読んでください。
それではなんでそんな騒ぎがおこるか、というと騒ぐと発生する利権で、もうかる人間、役所、企業、団体があるからです。

環境ホルモンやフロン・・・一時非常に騒がれましたが、最近あまり聞かないでしょう。
何故いつの間にかマスコミの話題から消えてしまったのか?
書いてありますから読んでください。呆れますよ。私も信じていたから驚いた。

2)日本のトップは役人も政治家もグランドデザインを考えることのない怠惰な売国者
ここでいう売国者というのは、ネット上のウヨサヨ別のことでなく、京都議定書のような日本の非常に不利な条約を簡単に結んでしまい国民を苦しめる者のことです。

新興国や新興国を取り込むEUと違い、もう日本のエネルギー効率は極限まで達していて、これ以上の削減は無理なんです。
それをあっさり呑んだ。
何故?
交渉に辺り困難な用件を相手にのませるより、自分達は楽で、しかもいい顔できるからです。
日本のCO2削減は、ボクシング・オタクの私流に例えれば、試合前に減量したボクサーにさらに痩せろ、というようなものです。
他国はメタボ人間が痩せるようなもの。
意味がゼンゼン違うんです。
日本が無理に、それをやれば国として力が出なくなるか、病気になるか。
実際には排出権取引がなされ年2兆円の国富が海外流失します。
裏を返すと電気料金が1.5倍になります。
儲かるのは排出権ビジネスを握るEUとアメリカ。日本に排出権を売れるロシアです。
こんなこと、それを専門にあたる優秀な役人なら、すぐ分かるんです。
でもやらない。
それが日本の舵取りをする人々なんです。


3)マスコミは煽ってナンボ、科学的統計は都合しだいでいわゆる「統計の嘘」つき放題
マスコミの本質は{真実の報道」ではありません。
極論の報道です。
これは視聴者、読者に驚いてもらわないと商売にならないという悲しい本質があるので気の毒なんですが、忘れがちなので覚えておきましょう。
マスコミは完全な嘘をつくことはありませんが、極論を言いがちです。
今回の環境問題でも、研究機関から出たデーターの極限値のみ公表されてます。

また一見、公平に見える研究団体も、バックによっては、一定のバイアスの掛かった研究者に偏ります。
これもまた人の社会の現実ですからねぇ。
ある意味しょうがない。
でも一見、公平な権威あり気な団体でも、そういう背景があるかもしれない、ということは覚えておいて損はないです。

4)日本人にとって究極の環境問題とは何か?  また太平洋戦争の原因とは
この辺がこの本の最大の読みどころです。

科学的に物事を考察するとは、どういう視点から、どういう具合に見ていくのか?
それがしめされ、「情緒」と「空気」に流れ勝ちな一般社会を切っていきます。
簡単に言うと、まず問題の本質を理解すること。(その際現実的な視点を持つこと)
次にそれを要素に分けること。
そうしたら広い視点から客観的に見ること。
です。
具体的にどうするかは、みなこの本にお手本があります。

太平洋戦争についても短くも非常に含蓄のあることが語られています。
参考になりますよ。

毀誉褒貶のある方ですが、私はやっぱり養老さんって好きですね。

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Tracked on May 10, 2008 at 16:34

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