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January 09, 2008

プラダを着た悪魔@映画

「何百万人もが憧れる」超1流ファッション誌の女帝編集長に仕えることになった新人秘書のドタバタ奮闘記・・・というコメディ・ノリで気軽に見始めたら意外や意外、笑いだけではない、愛あり、涙あり、真摯な人生への視線と薀蓄ありの佳作でした。

この映画の質を高めている第一の要因は二人の主演女優の素晴らしさ。
特にファッション界に君臨する鬼編集長役のメリル・ストリ―プは絶品で、怪物女優の面目躍如です。
ちょうど1流デザイナーがドレープの揺らぎひとつ揺るがせにしないのと同じように、指先の動きからセリフへのトーンとリズム、表情の僅かな動きまでまさに完璧なリアリズムと存在感でした。

アン・ハサウェイもキュートで、ダサい格好の時から可愛いさ抜群。
若いヒロインとして文句なしです。

そしてまた脚本が巧いんですよね。
ストリ―プの傲慢ぶりをリズミカルにこれでもか、これでもか、と出しておいて、そこへ、「お祖母ちゃんのお古」のような青いセーターを着せたハサウェイを出す。
これで笑わせるだけなら2流の作品ですが、これをネタにストリープがファッションの偉大さをひとくさり。
「あなたは自分を着る物なんか気にしない真面目な人間だって思っているんでしょうけど・・・」
見事な切り替えしで、こういうセリフが挟まれると、映画にはずっと奥行きが出でます。

そしていつしか洗練されたファッションになったハサウェイが彼氏と上手くいかなくなったシーンでの格差のつけ方。
なるほどね。
一目でこれは別れるんだろうなぁ、と納得させる衣装選びにも、膨大なノウハウがあるんだろうな、と思うよ。

後半、映画はコメディ色を離れ、「ピンの切っ先に立つ」、また「立ち続ける覚悟」をもった人間のドラマに飛躍しますが、そこでのストリープも見事でした。
Sクラスベンツのバックシートに収まる資格が良く表現されています。

ps
それにしてもアメリカ人のパリ信仰、フランス好きには驚きますし、呆れます。
フランスが大した経済力もないのに、外交の舞台であれだけ好き勝手できるのは、土下座外交専門国家、日本国民としては羨ましい限りです。
これも全て文化、芸術の力でしょうか(ブランド力かね?)
こういうソフトパワーを日本も、なんとしても身に付けたいものです。

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2006年 アメリカ 2006年11月公開 評価:★★★★ 監督:デヴィッド・フ [Read More]

Tracked on January 15, 2008 at 17:34

Comments

晴薫さん こんばんは。長らくご無沙汰しておりました。
毎日記事を更新しているのは大変なことですね。驚異的です。
「プラダ」はとても楽しめました。ブランドなんて普段意識しない僕でもひきつけられましたね。
アン・ハサウェイが自立してゆくところは無理に付けた気がしないでもないですが、全体によく作られていたと思います。
今年もまたよろしくお願いいたします。

Posted by: ゴブリン | January 15, 2008 at 17:49

こんばんは、ゴブリンさん。

>毎日記事を更新しているのは大変なことですね
毎日はしてないですよ(笑
それにスポーツ記事や新聞のまとめはテレビ見ながら簡単に書けますからね。


>アン・ハサウェイが自立してゆくところは
>無理に付けた気がしないでもないですが
さすがにゴブリンさん、鋭いですね。
おしゃる通り。
私もこの自立の過程はちょっと、不自然な気もしないではないでした。
でも最近のアメリカ映画は負けに意義を見出す傾向があるような気がします。
イラク戦争の泥沼からちょっと価値観揺らいでいますね。

Posted by: 晴薫 | January 15, 2008 at 20:15

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