時をかける少女@アニメ
「帰らなきゃいけなかったのに、
いつの間にか夏になった。
お前らと一緒にいるのが、やけに楽しかったからさ」
デカイ夕焼けを背景に二人乗りする自転車。
そういえば十代の頃は大きく見えたな、と思い出させてくれた積乱雲と青空。
主人公の真琴はかなりのバカで、オッチョコチョイで、時間を越える時に大きく叫びジャンプするのが、若さと無茶と素敵なノーテンキの強烈なmetaphorになっていて絵柄としてはピッタリでした。
恋なんて、という気持ちと抑えきれない純情が胸に迫ってきて、それが郷愁と渾然となり観客の心を打ちます。
夕暮れの家から漏れる光に映える庭木。
少ししか登場しない妹も手抜きなく可愛らしく描かれ、その他登場する人物たちに万遍なく溢れる魅惑は、まさにJapanese animationだけが持つ魔法の力です。
静止した時間に語られる秘かな思い。
狂言回しのように流れるゴルドベルグ変奏曲に、まったく見劣りしない作画のレベル。
背景の国立東京博物館のリアルさと、その学芸員という生業が、ひたすら品の良かった初代の時かけ少女、芳山和子さんにもピッタリです。
彼女ならこうなっているだろうという設定だけでも、監督の細田さんがいかに原作を考え抜いたか、が分かりますね。
最初の大林映画に劣らない傑作といっていいと思います。
真琴は和子より祖にして野ですが卑ではないです。
心根の優しさと純な心情は、時代を超えて通じ合っていたのが良く分かりました。


Comments
こんばんはー♪
真琴のはじけっぷりは、ちょっとびっくりしましたが、こういう展開もアリだな・・・と続編的リメイクとして感心しました。
大林版では、春のごとき叙情を感じ、アニメ版では、夏のような明るさと前向きさを感じることが出来ました。
アニメといっても侮れませんね。
Posted by: chibisaru | September 07, 2007 at 20:31
>大林版では、春のごとき叙情を感じ、
>アニメ版では、夏のような明るさと前向きさを感じる
おお、まさにしかり!
chibisaruさん、表現上手ですね。
>アニメといっても侮れませんね。
うん、良い映画でしたよね。
ちょっと忘れがたい1本でした。
Posted by: 晴薫 | September 07, 2007 at 23:16