シンデレラマン
ボクシングは残酷で危険なスポーツですが、それゆえに勇気を問われる高貴なゲームです。
これは実在のボクサー、ジェームズ・ブラドックをモデルにした映画。
舞台は1930年代、大恐慌のさなか、家族の生活を支える為、怪我を隠して試合を続けるブラドックはライセンスを剥奪され失業者の群れに沈み、苦しみあがき、復活を遂げます。
この映画の偉大さの一つに、「自分は知らない、ということを知らしめてくれる」ことがありました。
私は趣味で経済学を少しかじったので、いわゆる「大恐慌」に関する知識はありました。
アダム・スミス以来の古典派経済のセイの法則(商品は貨幣に恋をする)の破綻。
そしてケインズの登場。
映画だって大恐慌を扱ったモノは沢山観てます。
路地裏に溢れる失業者、茶から黒系統の服に帽子のファッション。
でもみんな一種の「記号」ですよね。
それは映画にしろ学問にしろ仕方の無いことですが、この映画を観ているとラッセル・クロウの苦労(←笑ってくれ!)する姿に、数十年の時を越えて、その当時、現実に苦しんでいた人の痛みが何かしら伝わってくるのです。
困難があり、乗り越えるべき目標がありますが、挑むのは怖い。
そんなことは、殺人的なパンチャーと殴りあうことでなくても、生きていれば誰にでもある訳です。
勇気ということを真剣に考えたくなり、自分にそれは足りているのかな、と内省しました。
当時のリングは狭かったな。
これではアウトボックス出来ないな、なんてオタなことを考えながらも、恐怖を乗り越えて困難に挑むブラドックの姿にいつの間にか熱くなりラストは涙腺が緩みました。
監督はロン・ハワード。
良かったです。
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Comments
>ラッセル・クロウの苦労
うまい!!!!(笑)
私も当時の様子というのは、赤毛のアンの中でぼんやりとしながらもわかっていたつもりでした・・・が、現実は、もっと凄まじい状況だったんだなとその映像の中で再現されていたのは見事だったな・・・。
さすがロン・ハワード!と唸らされました。
ラストが若干冗長気味かなーと感じてしまったのは、盛り上がったあとが長かったからかな?
でも、上質の映画だと思います。
ボクシングは痛そうなので、何度もは鑑賞できそうにありませんけど(^^;
Posted by: chibisaru | August 07, 2007 at 21:57
>さすがロン・ハワード!と唸らされました。
パワフルな映像と語り口でしたよね。
品位もあった。
>ラストが若干冗長気味かなーと感じてしまったのは、>盛り上がったあとが長かったからかな?
俺もそれはちょっと思いました。
終わった後も、言い残し感があったんですかね。
Posted by: 晴薫 | August 07, 2007 at 23:34