アビエイター
ハワード・ヒューズの生涯に、マーティン・スコセッシとデカプリオのコンビが挑んだ一作です。
大富豪の息子として生まれ、若くして巨万の富を受け継ぐと個人所有では「最大の空軍」を組織して破格の空中戦映画を製作。
ハリウッドのトップ女優(キャサリン・ヘップバーンやエヴァ・ガードナー)と浮き名を流し、
世界最速の飛行機を自ら開発すると自身で新記録飛行。
さらに亜成層圏を飛ぶ飛行機が作りたいからTWAを買収し、軍需用に化物ハーキュリーズを作り出す。
すべてに恵まれ、普通では考えも及ばないことを際限なくやり抜いたあげく、狂気の中に衰弱していくヒューズの人生は、無限に欲望が追求できるが故に悪夢に陥る逆説が恐ろしいですね。
主演のデカプリオは甘く崩れていくような狂気を表現できる俳優なので期待していたのですが、
今回はヒューズのスケールに及ばなかったのか物足りない出来でした。
飛行機の試作品を撫ぜ回しリベットの凸凹にこだわるとこなど、フェティッシュな炎を覗かせ決して悪くないのですが、私の期待が大きすぎたでしょか・・・
好きな俳優なんでちょっと点が辛いですかね。
マーティン・スコセッシは色彩豊かに長尺の物語りを力強くまとめあげたと思います。
特にラストシーン。
巨大なハーキュリーズの翼の下で、白い手袋の男達を見て幾度もつぶやく「way to the future」・・・
ヒューズの行き着いた先を表す見事な映像だったと思います。
それにしても人間って不思議ですよね。
世界最速の飛行機に乗るのは怖くなくても、ばい菌恐怖から手を洗うのが止められなくなる。
理屈で考えればどっちに命の危険があるかはすぐ分かるのに囚われて逃げ出せない
あらゆる願いをかなえても生きながら地獄に行った人生は、どこかギリシャ悲劇を思い起こさせます。
人間って生物は、何千年も前から案外変わっていないんだよね。
きっと。


Comments
こんばんはー!
アメリカじゃメジャーな人なのだろうけれど、どんな人??飛行機王って言われていた人のこと?なんてそのくらいの知識しかなかったので、開けてびっくりでした。
でも、ヒューズを演じるにはレオ様ちょっと童顔過ぎてイマイチ貫禄が・・・(^o^;
巧い役者なんですけどねぇ・・・
お金がいくらあっても、夢を叶えることが出来ても心の中に闇を持っている人ってあんな風に追い込まれてしまうんでしょうか?手を洗う神経症があるというのは知っていたけれど、周りにいた人も気がつけなかったのかなぁ?彼の最期を読んだ時には、きっと寂しい人だったんだろうなと寂しい気持ちになってしまいました。
Posted by: chibisaru | March 15, 2006 at 19:35
こんばんは!
>ちょっと童顔過ぎてイマイチ貫禄が・・・(^o^;
そうそう貫禄が足りなかったですね。
レオ様には次回作に期待しましょう。
>周りにいた人も気がつけなかったのかなぁ
気が付いても言えなかったんじゃないの。
言ったとたんに首とかさ(笑
>きっと寂しい人だったんだろうな
寂しい人だったんだろうね。
人間が幸福になるのって難しいです。
ホント。
Posted by: 晴薫 | March 15, 2006 at 19:54